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日本かっさ治療学会・大和かっさ治療院のブログ

大正3年創業の「大和鍼灸院」が当学会・治療院の母体です。先祖代々受け継がれた「かっさ」を即効性の高い「かっさ治療」へと進化、発展させました。
月経・子宝のお悩み、長年の頭痛、肩こりなどつらい症状のある方に、この治療をお受け頂きたく思います。

新型コロナウイルス後遺症 

嗅覚、味覚障害 300日目の患者 治療経過報告

 

コロナ後遺症のメカニズムがわからない中、新型コロナウイルス感染後に血栓ができやすいことを耳にしたり、

今年2月西日本新聞の後遺症写真や、テレビに映る後遺症患者の指先の色を目にして、

私はコロナ後遺症に何らかの形で「瘀血」が関係しているのではないかと仮説を立てた。

それで「かっさ治療」や「刺絡治療」が有効ではないかと思っていた。 

指が紫色に腫れた男子中学生の左足

2021年2月18日 西日本新聞 より

 

また、数ある鍼灸治療法の中でも、12脳神経に作用する治療点、嗅覚、味覚の伝導路である大脳や脳幹の

診断・治療点を持つYNSA(山元式新頭鍼療法)であれば、効果があるのではないかと思いを巡らせていた。

 

そんな中、コロナ後遺症300日経過の方にお身体をお借りすることができ、かっさ治療、およびYNSA治療をさせてもらった。

ご本人曰く「味覚は何をしてもびくとも治らない」とのことだったが、治療直前、治療直後に飲食をして効果を観察したところ、

1回目の治療時から嗅覚、味覚ともに明らかな変化が確認できた。

 

患者について ・ 初診時の状態

30歳女性 

2020年12月、新型コロナウイルスに感染。

微熱程度の軽症であったが、後遺症として嗅覚、味覚障害が残る。

2021年10月3日の初診時、嗅覚は70%戻った状態。味覚は0のまま、300日が経過していた。

味覚で感じられるのは、苦い、しょっぱい、甘い、辛い、酸っぱい、の大雑把な感覚のみ。

ご本人曰く「味覚は何をしてもびくとも治らない」

 

これまでの治療:ポラプレジングODによる亜鉛補充、メコバラミンによるビタミンB12補充、漢方薬(補中益気湯)服用。

 アロマオイル等を嗅ぐ嗅覚のリハビリ。

 

その他の不調:10年前からの肩こり。

東洋医学的には、血虚、瘀血の体質とみられた。

 

治療

①    1回目 2021年10月3日(日)

・かっさ治療による瘀血の排出。血流改善。

・YNSA

治療直前と治療直後に同じ食品を食べ、嗅覚、味覚の変化を観察。

 

●治療前:乾燥ベリーと梅干しが同じ酸っぱさ。どちらも少し酸っぱい程度。

→治療直後:「梅干し酸っぱーい!!」と久しぶりに感じる強い酸味に顔をしかめる。

ベリーと梅干しの酸っぱさの違いが明確になった。

●治療前:チョコレート(苦いだけ)→治療直後:苦さだけでなく風味が一瞬感じられた。

●治療直後:ジャスミン茶を入れると、香りがわかる。味はわからない。

●治療3日後:ゴボウを食べた時、1口目に風味を感じた。

 

②    2回目 2021年10月10日(日)

・YNSA

●治療前:梅干しの酸っぱさは前回の治療前の弱い酸っぱさに戻っていた。→治療直後、再び梅干しの強い酸っぱさがわかった。

●治療前:芋かりんとう(甘いだけ)→治療直後:一口目に芋の風味が感じられた。

●治療前:抹茶チョコレート(甘いだけ)→治療直後:抹茶の風味を一瞬感じられた。

●治療直後:ジャスミン茶を入れると、離れた場所から香りがわかる。味はわからない。

●治療直後:海老せんべいの封を開けると、離れた場所から香りがわかった。

●2回目施術から次の施術までの2週間の間:2日に1度くらい一口目に一瞬、味を感じるようになった。

(一瞬、味のわかったもの:メロン、ミカンジュース、春菊、ゴボウ、かぶ、きのこ)

 

②    3回目 2021年10月31日(日)

・かっさ治療による瘀血の排出。血流改善。

・YNSA

 

結果(3回の治療での変化)

●嗅覚は70%→90%まで回復、味覚は0であったのが5%回復(本人の自覚による評価)。

●鍼を刺している間や治療直後は、明らかに嗅覚、味覚の感覚が増す。味覚に関しては、時間が経つとまた感覚が鈍くなるが、

全体的に見ると、日常の中で感じられる感覚はわずかずつでも増えている。

●もともとパクチーが嫌いであったが、コロナ後遺症により食べられるようになっていた。

それが再び嫌いになった。(独特の風味と味がわかるようになったため)

●味がわかるまでには回復していないが、味がわからなくても「食事がおいしい」と感じられることが増えた。

●嗅覚に関しては日常生活に支障なくなった。

 

考察

YNSAでは、予想通り、患者の大脳点、脳幹点、第1脳神経(嗅神経)点、第7脳神経(顔面神経)点に圧痛があったことから、

その治療点への刺鍼が嗅覚、味覚の伝導路のニューロンを発火させる作用を果たしたのではないかと思う。

かっさ治療に関しては、首や背中からは多量の瘀血が排出され、肩こりは改善。血流も改善されたことと思うが、

味覚、嗅覚の治療に有効であったかどうかは、この一例だけでは判断できない。

コロナ後遺症治療に対するかっさ治療の有用性については、後遺症による「頭痛」に施す機会があれば明らかになることと思う。

(瘀血による頭痛であれば、当院のかっさ治療によりその場で瘀血が排出され、改善がみられるため)

 

今回は、1カ月に3回という治療頻度の少なさであったので、頻度を増やすことで更なる改善を期待している。

 

また、最近は、京都大学の研究で、コロナ後遺症のメカニズムが一部解明され、「T細胞」が関連する免疫の乱れが

原因の一部であることがわかった。これを踏まえて、鍼灸治療にもっとできることがあるのではないかと思う。

 

 

未だ解明されないことが多い中で、手探りではあるが、コロナ後遺症に苦しむ方の受け皿になれるよう、鍼灸師として努力したい。

 

YNSAを創案された宮崎県 愛鍼会山元病院 山元敏勝医師には、この結果を報告し、喜んでいただけました。

山元敏勝医師にこの場をお借りしてお礼申し上げます。

 

 

当院でのコロナ後遺症の鍼灸治療、かっさ治療について

嗅覚、味覚障害に効果がみられたことを受けて、コロナ後遺症の鍼治療、かっさ治療を始めます。

治療前後に効果を確認しながらの治療になりますので、

ゆっくりと時間をとることのできる水曜日と第2、4日曜日(大和鍼灸院の休診日)に行ないます。

コロナ後遺症は、まだ解明されないことも多いですが、あらゆる角度から検討し、患者様と一緒に治療効果を確認しながら

治療法を創り上げていきたいと思います。

嗅覚、味覚、頭痛、疼痛、記憶障害など、どんな症状も一度お試しくださいませ。 

下記の公式LINEか予約アプリよりご予約の上、ご来院ください。