私はブログの中でも、ディズニーやロイド・ウエーバーたちに席巻された、日本のミュージカルや演劇の世界で、独自のオリジナル作品を創らなければならないと主張し続けて来ました。「横浜丘の手ミュージカルスタジオ」を開いて、今年で五年目に入りました。その間二つのオリジナルミュージカル、「カムイ」と「星の王子さん」を公演しました。これらの作品には、スタジオの生徒たち(小学生からシニアまで)50人がそれぞれ出演しました。日頃スタジオで学んでいるドラマ・ボーカル・ダンスの成果を遺憾なく発揮してくれました。

(「星の王子さん」は今年の129日に再演が決定しています)

二つの作品とも、ご覧いただいた皆様には大変ご好評を頂きました。何分、それぞれ三回ずつしか公演出来なかったので、全国の皆さんに観て頂けなかったのが実に残念だと思っていたところ、なんと香川県の観音寺市民会館が、このファンタジー・ミュージカル「星の王子さん」を取り上げて下さって、観音寺市民によるスタッフ、キャストで来年三月に上演される事になりました。

この「星の王子さん」は世界的に有名なアマチュア天文家の故桑野善之さんをモデルにしています。ただし、ミュージカルのストーリーはあくまでもフィクションです。物語の主人公王子星彦は、新星を8つも発見した冴えない中年アマチュア天文家。いつも星ばかり追い求めていたため47歳になっても独身でした。ある夜ついに運命の人有紀子と出会います。しかも25歳も年下の薔薇のように美しい女性でした。しかし彼は愛の告白ができないまま、事件に巻き込まれて命を落としてしまいます。星彦は天国に行く途中でとある惑星に迷い込み、不思議な力を持った王子様に出会います。彼はかつて星彦が発見した惑星の王子様でした。星彦の身の上に同情した王子様は、ある条件を提案して星彦を地球に返してあげることにしました。その条件とは?果たして星彦と有紀子の愛の行方は?以上のような「時空を超えた愛とサスペンス満載のファンタジーミュージカル」となっています。

もう一つの作品「カムイ」は、がらりと変わって、小さな野ウサギたちが主人公です。彼らが「知恵と勇気と友情」で理想の国を創っていくという壮大な叙事詩です。しかし単なるウサギの物語ではありません。人間社会でも現におこっている問題を彼らは体現してくれています。平和な国「アイヌモシリ」に住む幼いウサギのカムイたちは、残虐な独裁者カパッチリ将軍の攻撃を逃れて間一髪村を脱出します。目指すは伝説の理想郷「ピリカヌプリ」。旅の途中で彼らはある時は偽善者のウサギに騙されそうになり、ある時は最も愛するものを失いやっとの思いで「ピリカヌプリ」にたどり着きます。が、そこも安住の地ではありませんでした。まだまだ苦難は続きます。悪の権化である独裁者と死闘を演じながら、諦めることなく夢を叶えていく、波乱万丈の冒険物語です。時には美しく時には激しい音楽に合わせてウサギたちが歌い、乱舞し、戦いの場は見ごたえのあるアクションシーンが続きます。まさに「ラビッツ」「キャッツ」を超えたと私は思っています。(笑)

現在私はこれらの作品も含めて他にも数作品、全国の何処に於いても上演出来るように、台本、音楽、音源、DVD等をパックにする準備を進めています。プロ、アマの劇団はもとより、町お興し、新しい会館開きなど、みんなでミュージカルをやってみたいんだけど、一から作品創りをするのはなかなか難しいと思っているアマチュア方々に、これらのオリジナル作品を活用していただけたら幸いです。

これからも子どもから大人まで、観るだけでなく演じることの出来る、魅力的で感動的な作品を、私たち横浜丘の手ミュージカルスタジオは提供し続けて参ります。日本にも昔からミュージカルの題材になり得る魅力的はストーリーが山のようにございます。また「非常に繊細な情感の流れ」を大切にする習慣が、日本人の心の中に喃々と息衝いています。外国人には真似が出来ない、細やかな感性を生かしながら、オリジナル作品を創っていきたいと思います。                      

        

        九月十四日     岡本隆生