はじめての面会は、透明シート越し約10分 | ヨメトメ戦記

ヨメトメ戦記

2014年10月アルツと診断されて以来、独居を貫いたシュートメと、トメ嫌いな鬼嫁の毒吐き記録。約10年踏ん張ったが、2023年12月頃から急激に進行、ついに2024年6月認知症専門病棟に医療保護入院となる(現在入院中)

入院からちょうど1ヵ月。はじめて面会許可が下りた。

トメはどうしているだろう、どんな顔をするだろう、

私たちの顔を見て、また帰宅欲求が盛り上がったら‥等々

夫も私も少し緊張していた。

 

予約時間の少し前に病院に到着。

受付表に体温や体調を記入し、面会者証を首にぶら下げ、

いざ、トメの病室がある4階へと向かう。

エレベーターを降りたら、ナースセンターに声をかけたらいいのかな?

なんて思っていたら、あらびっくり!

4階に着いてエレベーターの扉が開くと、もうそこが「面会場所」だった。

 

エレベーターホールと病棟スペースを区切る扉(おそらく防火扉)の

開口部に透明シートが垂れさがっていて、その向こう側に

椅子に腰かけたトメが待っていた。

水戸黄門の助さん・格さんのごとく、二人の看護師を両脇に従えている。

↓(※イメージです)

 

「久しぶり。元気そうだね」

夫が声をかける。マスクをしていたので、表情がよくわからない。

「マスク、取っていいですよ」

と促されたので、私と夫は外したのだが、トメは外さなかった。

看護師さんや、同席の相談員さんが間に入って声をかけてくれる。

「トメさん、誰だかわかりますよね?」

・・・トメは、素早く目の前で両手をクロス、「×」を作る。┐(´∀`)┌ヤレヤレ

判ってるくせに、わざとそういう態度をとるのは相変わらずだ。

「よく眠れてる?」とか「ごはんはおいしい?」とか

あれこれ聞いてみるが、「×」に次ぐ「×」のボディランゲージ。

少しは喋ってくれたけど、

「ごはん? 食べないと生きていられませーん」とか

「○ちゃんが結婚? はあ? 相当、歳くってっぞ」とか

いちいちトークに可愛げがなかった。

しかも、ものの5分も経たないうちに

「ハイ、ご苦労さんでした」と席を立とうとして止められ、また2分後に

「じゃ、ご苦労さんでした、ばいばい」と席を立ち、まるで

アンタたちと話すことなんて、別にありませんよと言わんばかり。

良くも悪くも、トメは入院してもトメなのであった。┐(´∀`)┌ヤレヤレ

 

ほんのわずかの面会時間だったけれど、印象はとても良かった。

トメは以前(1ヵ月前)に比べ、少しふっくらして、顔色もgood。

清潔感があって、全体的に健康的にみえた。

考えてみたら当然かも。

病院では一日3食、バランスのいい食事をキチンと食べている。

適度に運動やリハビリで身体を動かし、清潔な衣服を着ている。

お風呂にも入って、夜はぐっすり眠れている。

あの、無理やりゴリ押しの独居生活をしていた頃より、ずっと

生活そのものの内容とか質がよくなっていることは間違いないと思う。

看護師さんの話でも、もう環境には慣れたらしく

ほかの入院患者とおしゃべりすることも増えているらしい。

そういう報告を聞くと、心からホッとする。

「やっぱり入院させて正解だったんだ」と、納得したいだけかもしれないけど。

 

それにしても、外部との接触が徹底的に管理されていて驚く。

正直、チラっとでもいいから病室の様子とか、共有リビングスペースのホールとか

病棟内を見せてもらえないかと期待していたんだけど

そういうのは一切ナシ! なんてったってエレベーターホールで面会だしね。

仕方ないとは思いつつ、トメのリアルな入院生活環境を伺い知ることができなくて

好奇心旺盛なワタシとしては、レポできないのが少し残念。