コロナ陽性になった独居ニンチさんの現実 | ヨメトメ戦記

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2014年10月アルツと診断されて以来、独居を貫いたシュートメと、トメ嫌いな鬼嫁の毒吐き記録。約10年踏ん張ったが、2023年12月頃から急激に進行、ついに2024年6月認知症専門病棟に医療保護入院となる(現在入院中)

トメが陽性判定となって、早くも10日が過ぎた。

「7日間の自宅療養、介護サービスの停止」期間はとっくに過ぎたが

トメは今も自宅療養中であり、まだ介護サービスは再開していない。

なぜかって?

それは、再度の検査でもまた「陽性」と判定されたからだ。

 

発熱はなく、咳き込みがあるといってもごく軽いようだし、

ほぼ無症状といっていいのだが

二度目の検査も「陽性」とは困ったものである。

いや、困ったといっても仕方ないんだけど。

 

「陽性」である以上は介護施設は利用できない。

しかも、その後また施設関係者にも陽性者が出たらしいので

利用停止は当然といえば当然の措置といえる。

重々承知している。

しかーーし!!! やっぱり困るんだよなあ><

 

朝晩の服薬とか、週3日×2食の食事とか、定期的な入浴とか、

ふだん介護サービスを頼りに生きてきたトメの場合、

こう何日も利用できない状態が続くってのは、ヒジョーに困るのだ。

 

まずは食事。

今までは、週3日とはいえ昼夜2食をデイサービス中に摂れていたから

栄養バランスには、さほど心配していなかったのだが、

引きこもり生活を強いられているので、いまは

夫が届けるまとめ買いした食料を自力で食べるしかない。

今のトメには、レンチンすら難しくなっているので

食料を用意したところで、実際の食事は貧弱になってしまう。

 

そして入浴が、この期間ゼロであること。

このクソ暑い時期に清潔を保てないのは、本人だってツライだろう。

浴室が壊れているので、清潔といってもタオルで身体を拭く程度だが

それをトメがきちんとできるはずもなく。

電話で、身体を拭くようにと言ったところで

「ダイジョブだ、シャワーしてっから」

いやいや、家のシャワーは壊れてるんだよ。水もお湯も出ないんだよ。

一体どれだけ汗臭くなっているのか、想像するだけで怖い。。。

 

そして、肝心の「外出禁止」は、やっぱり守られていないことが判明。

今日、近所に住む叔父から電話があったのだ。

「あのよー、さっきウチさ来たんだけども、もうコロナはいいのが?」

あああああ、すみません!

ダメですぅぅぅ。まだダメなんですぅぅぅ!!

 

こうなることは、わかっていた。

ニンチさんに、あなたはコロナ陽性だからと行動制限させるのは無理。

あとでわかったことだが、コンビニに弁当も買いに出ていたらしい。

食料がなかった訳ではないけれど、

手っ取り早くなにか食べたかったのか、それとも退屈していたのか。

 

「いっそさー、私が里帰りしている間、マンションに連れてきたら?」

と夫に提案してみたが、却下された。

ここ数年、トメを連れてきていないし、

急に環境を変えてはかえって混乱しそうでイヤだという。

飼い猫にも可哀そう、というあたりは親ばか炸裂w

逆に、夫がトメ宅に滞在するという手もなくもないのだが、

これまた却下された。

まあそれは私だって、同じことを言われたら却下なんだけども、

実の息子でも拒否なのね(と思ったけど口には出さず)。

 

5類になったといっても、介護の世界の判断は一般と異なる。

いったいいつまで、この宙ぶらりんな状態が続くのか・・。

施設利用ありき、で生活を維持している人たちは世の中にごまんといるが

施設利用停止となった時の代替案はないに等しいことを思い知らされた。

 

そういう訳で、トメは今、介護サービスはなにも利用できていないし

私たち夫婦の関与も最低限しかできていない。

私が実母のことで手一杯、頭も一杯、感染しなくないという事情もあって

積極的におせっかいはやけない(やきたくない)。

なにかしらの社会的サポートでもないかと探したが、ナッシング。

「いっそ、持病の悪化をうそぶいてどこかに入所か入院させようか」

とも考えたが、陽性者の受け入れハードルが高いのは言わずもがな。

せめて、私たちのほかにも誰か、例えば叔母さんAやB(トメの妹)に

たまの様子見でも頼めたらといいのだが、

こういう感染症の場合、それも憚られる。

或る意味、八方ふさがりに近い。

 

悲しいかな、これがコロナ陽性になった独居ニンチさんの現実なのだ。

今年になって心臓疾患が見つかったトメだけれど、

見守る人が、むしろ減っている今日この頃。

こういうタイミングに心不全とか起きないでよ~~!