朝
まだ家族が寝静まる中、ヘッドホンでベートーヴェンの月光を聴く。
朝なのに月光?🌛なんて言わないでくださいね
家にあった名曲集とバックハウス、ホロヴィッツ、ポリーニの演奏を聴き比べ
クライマックスといえるような部分がなく、ともすれば単調な演奏になりがちな第1楽章。
刻々と変化する和音をどのように表現するかがポイントとなる。
まずは名曲集に収録されていた、神西敦子さんと仲道祐子さんの録音を聴く。
どちらも終始インテンポで進められる。
「正しい月光」といった趣だ。
同じく名曲集に収められた、ワルター・ハウツィヒというピアニスト。
テンポはゆったりめ、しかしそれがなんとも味わい深い
そして、おかめブログでは毎度おなじみ、バックハウス、ホロヴィッツ、ポリーニの三羽烏の登場だ🐦
さすがのマエストロたち。
どの演奏も良くて甲乙付け難い。
しかし強いて軍配を上げるなら、バックハウスだろうか。
そこはかとなく漂う詩的な感じがたまりません
ピアニストのイリーナ・メジューエワさんが書いた「ピアノの名曲」という本。
ベートーヴェンの章では、ピアノ・ソナタ第14番「月光」とピアノ・ソナタ第32番の2曲が取り上げられていた。
メジューエワさんいわく、月光第1楽章は「技術的にとても易しくて、アマチュアでも弾けるぐらい」なんだそう
しかし、別の見方からはとても難しいと書く。
まずは、バランスの問題。
高音部のメロディをいちばん弱い5の指(小指)で弾く。
一方で内声部の三連符には右手の重い指を使う。さらに左手のベースがある。この三つのバランスを取るのは決して易しいことではない、という。
また、ダイナミクスのうえでは第1楽章全体が弱音で書かれていて、デリケートなピアニッシモの世界だ。
その中で弾き手は、音色のさまざまなグラデーションを作らなければならない。これも難しい技術だと書く。
さて、明日はレッスン🎹
月光ばかり弾いていないで練習曲の練習もしなくちゃ