22歳くらいのとき、実家の2階にあった大型のソファベッドを1階に移動させる事になりました。
 

 

高校の時使っていた安価なベージュの折畳み式ベット。
 

 

タイキくんがその僕のベットで、チエナちゃんとポタラなしの激しいフュージョン、ハッ! をしたせいで、ベットのスプリングはぶっ壊れました。
 

 

仕方無く買ったこのエメラルドグリーンのソファベッド。
 

 

そこからというもの、我が家を溜まり場にした数々の男女がこのベットの上で愛し合い、泣いたり、笑ったり、チエナちゃんがプリン味のチュッパチャップスを舐めたままよだれ垂らして寝たりしていました。バカなの?

 


えろんな思い出が詰まったエメラルドグリーンなソファベット。
 

 

そんなちょっと衛生的に疑問なベットは、アルコール除菌ティッシュで拭いて、母が使います。

 


なので、2階の僕の部屋から母の部屋の1階へ。
 

 

しかし大きすぎるために階段からは運べません。


引っ越しの時は庭からクレーンでベランダに釣り上げたのです。
 

 

じゃあ逆の事をすればいいんです。
 

 

2階のベランダから、1階の庭に吊し降ろす事に。
 

 

エヴァで言ったらマグマダイバー作戦です。


父の提案で、頼りない縄1本でベットをきつく縛り上げ、2階からベットを少しずつ降ろします。
 

 

投網漁業の様に縄をヨイショーする父子。
 

 

かめはめ波だったらセルを倒せるツープラトン。
 

 

「つうかこんな縄1本でだいじょぶ?」
 

 

息子心配。
 

 

『だいじょぶ、だいじょぶ』

 

 

父ポジティブ。

 

だいじょぶじゃありませんでした。


縄の長さ足りません。


宙ブラりんのままのベット。


結局父がベットを支え、僕が庭でベットをキャッチする事に。


約80Kgの大型ソファベット。
 

 

父は叫びました。

 

 

『俺が支えてるから1階に行け!』
 

 

「分かったぁ!」
 

 

息子は答え、急いで2階から庭へ。
 

 

庭へのカーテンを開いた瞬間、僕は爆笑しました。


「母さん、母さん! ほら! ベットが、ベットが浮いてる!」

 


そうです、1階から見ると、縦になったベットがモノリスのように地面に墜落してる直前の様に見えるのです。
 

 

こんな光景、人生でそう何回も見れるものではありません。
 

 

写メとか撮りたいと思いましたが、2階で父が必死に戦っているので、それどころではありませんでした。
 

 

僕は笑いながらベットを抱え、そのまま落としました。
 

 

(あはは! それ! キン肉バスター!)
 

 

縦になったベットが庭に不時着。
 

 

まるで空からベットが降って墜落した様な光景になりました。
 

 

息子また大爆笑。


無事室内にベットを運び、ミッションコンプリート。

 


そして僕は友人から譲ってもらった新しいソファベットを手に入れ、思いました。


(これから先、このベットでも、えろんな事が起きますように……)


 

結局あんまり起きないんだけどね。

 


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近著のご紹介。

 

 

(魔女と魔王)

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