ども、20歳差を埋めようとする岡田達也です。



今日は思いっきり上から目線で書く。
(それは毎日のことではないのか?)
「おまえごときが人の芝居を語るでない!」という方は引き返されたし。


今回、僕は坂本龍馬役を当てられている。
その盟友、中岡慎太郎を演じるのがDステの山田悠介くんだ。

実は、山田くんとは3年前に*pnish*の公演で共演している。
そしてこのときもホテルの支配人とボーイという関係でバディを組んで芝居をしていた。
僕が初めてDの子と出会ったのがこのときだった。

不思議な子だった。

普段はなんとなくフニャッとしている。
物腰が柔らかい。
話してみると妙な愛嬌がある。
南方系の顔立ちをクシャクシャにして笑う笑顔はとても可愛らしい。
とにかく憎めない。

言い換えればフニャフニャしすぎている。
芯が足りない。
「おまえは成人男子だろう!しっかりせんか!」と何度も尻を叩いた。
まだまだ大人になりきれて無くて甘えたがる。
芝居は好きだけど、根を詰めたがらない。
そんな悠介の首根っこをつかまえて、何度も芝居の稽古を繰り返した。

「こいつかわいいな」と
「こいつイラッとさせるな」を見事に同居させている男だった。
そう、まるでネコだった。
訊けば本人も大のネコ好きだと言う。
なるほど、と妙に納得したのを覚えてる。


3年ぶりに再会することになった。
その悠介が中岡慎太郎を演じるという。
ということは僕とコンビを組むということだ。
一抹の不安がよぎった。
またか。
3年前と同じようにまた尻を叩き続けなければならないのか。

しかし。
それは僕の思い違いだった。

今、稽古場で毎日僕に訊いてくる。
「ここの解釈はどうすれば良いんですか?」
「ここが繋がらない原因はどこにあるんですかね?」
「ここで僕はこんなふうに感じるんですけど、それは間違ってますか?」
「通してやるようになれば腑に落ちると思うんですけど、今は難しいです……」

驚いた。
3年前と別人ではないか。

それは決して頭でっかちに芝居を捉えているのではなく、
きっちりと台本に向き合って解釈を深めよう、役を捉えよう、としているのだ。

「そんなの当たり前の作業だろ」と言う無かれ。
意外とその作業を適当にやっている俳優は多い。

今の段階で言うのもなんだけど……
一緒にやっていて頼もしいパートナーだ。

とても凛々しくて、格好いい。

いつもの「笑いたっぷり愛嬌たっぷりの山ちゃん」は見られないけど
そのかわり「凛とした大人の山ちゃん」がかいま見られる。

オレとの20歳差を埋めてくれ、悠介。

問題は……
「達也さん、ここギャグできませんかね?」と毎日相談してくることだ。

ネコ俳優はどこまでも愛されたがる。



では、また。



追伸

2011年10月19日の日記
『棒読み』
http://ameblo.jp/okada-tatsuya/entry-11052483396.html

時間があれば読んでほしい。
ここに出てくる「Yくん」とは悠介のことです。