この世に時間が有る事によって一つの良い面は、
時間の流れが悲しみを癒してくれることがあります。
昔からよく「時間が解決してくれる」とかいますが、
少しずつ、時間の経過がたつにつれて
ほんの少しずつ気持ちが変わっていくため、
後から考えると短期的に見てしまう場合、
時間の経過とともにさらに落ち込んでいくと嘆く人もいます。
でも、時間の流れのこの薬は、間違いなく悲しみを和らげ、
心を癒してくれます。
人によっては、「私はこの悲しみを忘れないし、この悲しみが減ることはない」
と、思う方もいるかも知れません。
「忘れてしまったら、その人が可哀想だから、絶対に忘れない」と
確かに、愛する人を思い出す回数は、長い年月とともに減っていきます、
が、愛情の本質は変わらないと思います。
時間の経過とともに、純化しながら伝説化していくのみです。
時間が果たす最も大きな役割は、
人を、その不条理や無情に耐えられるだけの
大きな心に育てていくことかもしれません。
その悲しみ、無念さが時間の経過で
磨り減って遠くになっていくのではなく、
あなたが大きくなっていくということです。
時間の流れが、若木をいつの間にか
見上げる樹木に成長させる様に、
心や愛情をも大きく育てる自然の摂理なのです。