党首討論(国家基本政策委員会合同審査会)に久しぶりに出席しました。前回の党首討論では、持ち時間が3分ということで、これを他党に渡し、今回はその分も合わせて6分。取り上げたのは、森友問題を中心とする安倍総理の政治責任の問題です。

まず、森友問題について、公文書の改ざん、隠蔽、廃棄、そして、国会での虚偽答弁。これらは行政の問題ということで済ませていいのか。民主主義の根幹に関わる問題だという認識はあるのか、と聞きました。総理は「行政府の長としてその責任を痛感している」と答弁しました。

私は常々、森友問題、加計問題などについて、安倍総理が「行政府の長として責任を感じている」とか、「行政府の長としてお詫び申し上げる」という言葉遣いをされることに、非常に違和感を覚えてきました。今回の党首討論でも、安倍総理は同様の表現を使われたわけです。

この安倍総理の発言に対して、責任転嫁としか聞こえない、行政府が悪いことをした、だからその責任を感じるとか、お詫び申し上げるということではなくて、総理自身も当事者であるという認識はあるのか、と聞きました。

昨年2月、「私や妻が認可あるいは国有地の払下げに関係していれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」という安倍総理の発言があり、その発言と矛盾がない結果を導き出すため、財務省は虚偽の答弁を行ったり、あるいは、決裁文書の改ざんを行ったたりしたのではないか。総理を守るためにやむなく、財務官僚はやったのではないか。自己保身もあったし、もちろん、罪深いことをやったのだが、その根本にあるのは、総理を守るためであり、そのような事態を招いたことに責任を感じていないのかと指摘したのです。

総理は私の質問に答えず、2分40秒、長々と答弁しました。都合が悪いことについて、時間切れを狙ったことは明らかです。長々と話して、鉢呂会長から3回、「発言をまとめろ」という発言があったのに対して、「これでこの討論は終わりになるわけでありますが、私が申し上げたのは、そういうことで申し上げた」と言って、また発言を続けたのです。つまり、この答弁はこれで終わるが、最後に岡田に発言させないという意図が見え見えの総理の長い答弁でした。

鉢呂会長は、「以上で岡田克也君の発言は終了しました」と一旦言われましたが、私は立ち上がって、官僚が虚偽の答弁まで行ったことについて、「あなたを守ろうとしてやったこと。良心の呵責を感じないか」と最後に発言をしました。自殺された職員や、悩み苦しんだ職員のことが念頭にありました。

討論が終わったあとで、総理は、「やっぱり岡田さん、ルールを守らないと」と叫んでいたようですが、長々と答弁して、最後に私の発言を封じようとした安倍総理こそルール違反であり、もう少し党首討論が意義深いものになるように、総理には猛省してもらいたいものです。

動画はこちら⇒ https://youtu.be/xoSS8lAXBvs
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