こんにちは。今日は前回のブログで書いたように長崎県立大学のしまなびプログラムで小値賀島へ訪れた大学生に話した内容を書いてみます。しまなびプログラムについて長崎県立大学のホームページから抜粋します。

 

”「しまなび」プログラムとは、本県の「しま」(対馬、壱岐、五島、新上五島、小値賀、宇久、的山大島)を佐世保校、シーボルト校に次ぐ第3のキャンパスとして位置づけ、学生が主体的・実践的に学ぶPBL学習法(project based learning 課題解決型学習法)を導入するとともに、「しま」での体験を通じて、グローバルな視点を持つとともに、ローカルな視点で地域課題に取り組むことができる人材の育成を目的とした教育プログラムです。”

 

毎年長崎県立大学のすべての学部、一年生が夏に長崎県の離島へ訪れます。今年も1ヶ月にかけて100人近くの学生が小値賀町に訪れました。小値賀町に住んでいる現役大学生の私はせっかくの機会なので大学生と話しました。その内容を記します。

 

私のプロフィール、大学を休学して小値賀町に来た経緯を話したのちに地域おこし協力隊についても説明しました。現在小値賀町には私を含め6名の地域おこし協力隊がいますが、全国をみえると50名、60名の自治体もあります。小値賀町と人口が同規模の自治体を見てみても40名いる地域もあります。私個人の意見としてはどの自治体も積極的にこの制度を利用する手はないでしょう。人口減少が激しい中でこの制度を利用すれば移住者が増えます。地域おこし協力隊として呼んだものの気に入ってもらえず任期後他の場所に移住されたとしても3年間はその自治体で生活し、税金を納めることになります。財務省の制度であるため財源は自治体というよりほとんど国です。50名、60名増えたからなんだと思う人もいるかもしれませんが、小さな町にとって50名、60名増えるだけで経済がより動くようになりますし、人口減少抑えることにもなります。もちろん東京や大阪などの大都市では微々たる影響かもしれませんが、小さな町の商店やインフラなどで働いている方々にとっては大きな違いです。現在小値賀町は5年で100人、200人ほど人口が減少し続けています。これが地域おこし協力隊で50名、60名増えることで人口減少は50人、150人に抑えることができます。簡単で即効性のあるものではないでしょうか。小値賀町を含め各自治体はこの制度が続く限り力を入れるべきです。また、学生も次々と参加し大学と自治体の協力体制が整っていくことも大切なことだと感じます。

 

その後離島、小値賀島での生活についてイメージがつくように具体的に話しました。というのも離島に住んだことのない人は、かなり誤解しています。私もそのうちの1人でした。確かに小値賀島は隣の五島と異なり小さな島なのでコンビニやチェーン店はありません。人口減少はしているものの2200人ほどが住んでいます。大きく生活で困るようなことはありません。スーパーが5店舗ありますのでそこで買えますし、Amazonプライム会員であればほとんどの商品が無料で届きます。人間同様船に乗ってきているのにです。流石に注文した次の日に届くことはないですが2、3日で届きます。町民と仲良くなれば食べ物をもらえます。大量のメロンをもらったり、しばらく困らないほど米をもらったりです。漁師さんや釣りオタクと仲良くなれば魚をもらえます。何回か漁師さんと一緒に漁師さんが朝とってきた魚介類を食べました。

このような感じ誤解を解くことを話しましたが、同時に不便な部分も話しました。一番不便だと感じることは「天気」です。天気が荒れていれば高速船やフェリーが運休して予定を変更しなければならなかったり、漁師や農家が作業できなかったり、休みの日であれば海水浴、釣りといった外で行うレジャーができないということがあります。カラオケはありますが、休日雨が降ると家に籠る人が多いでしょう。

 

そして最後に私の考えを少し語りました。インターネットがここまで普及した現代において都会に住まなければならない理由が薄くなってきているように思います。パソコン一台でお金を稼ぐ、結局欲しいものはネットで買うなどネット環境があればどこにいても似ていませんか。実際に小値賀町にはパソコンで働いて家賃1万円で悠々自適に生活している人もいますし、有名なユーチューバーも住んでいます。どうやら先月は家周辺の草刈りをするという条件のもとその家賃1万円さえなくなり無料になったそうです笑笑。東京では信じられないことでしょう。東京はワンルームで家賃10万円行くと聞いたことがあります。そこそこ稼いでいる人であれば痛くないのかもしれませんが、こちらでは信じられません。月々10万円あれば豪邸に住めます。今一度自分の収入と家賃見比べてみてください。家賃のために働いている人が多いのではないでしょうか。流石に「だから離島に移住しろ」とは思いません。離島に移住するという選択は結構極端でハードルも高いことだと思います。ただ、少なくとも都会で埋もれてしまうより、地方から色々チャレンジしてみる方が面白くないですか。ずっと東京に憧れていた、ずっと入りたかった企業がある、ビジネスで成功して大金持ちになりたい、音楽や芸能界で成功したいという夢がある人はすぐにでも東京に行くべきですが、周りが東京や福岡で就職してるから自分もとりあえずするかという考えはありませんか。都会に疲れたから休日は地方でゆっくりしに行くというより、田舎が飽きたから休日都会に遊びに行くことの方が健康的で楽しくないですか。

 

こういったことを長崎県立大生に話しました。皆さんはどのように思われましたか。