小さな村の物語・イタリア#147 カステル・ディ・イエーリ (アブルッツォ州)
アペニン山脈の真っただ中、広々とした渓谷の端に佇む村・ポリーノ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 村の足は、村営のバス、と言っても大型のバン、利用者は車がない交通弱者だ。 時には、身寄りのないお年寄りの病院への送り迎えもする。 バスにはちゃんと車椅子用のリフトが付いている。
村の不動産屋は、500年前の家、60年誰も住んでいない、そんな家をNETで海外に紹介、バカンス用に使ってもらい、その家の管理も請け負う。 改装費も含めて600万円。 定住しなくても、村人との交流も生まれ、幾ばくかの金が村に落ちる。
バスの運転手も不動産屋も皆兼業農家、葡萄を育て、七面鳥を飼ったり、養蜂業を営んでいる。
ラクイラ地震は、今回のような小さな村には大きな傷跡を残した。 なかなか補助金が下りないため、他の地区より遅れている。 村人の中には帰村出来ない人もいる、それでも皆が助け合い一歩一歩前進している。
日本は少子高齢化が進み、過疎地は空き家が増え、都市部でも買い物難民が増えている。 イタリアの小さな村は、いろいろな工夫を凝らしてそれらを解決している。 この番組が続いているのは、今の日本にとっていろいろなヒントがあるからだろう。 |