バングラデシュで1月7日に行われた今年の総選挙は、最大野党のBNPがボイコットしたため与党のアワミリーグが圧勝しました。
選挙によりアワミリーグ内での官僚は多少入れ替わりますが、政権は続投されます。

選挙後に野党の暴動なども懸念されましたが、そうした事件もほぼなく、選挙から2日が経ちました。
皆さん投票のために自分の村に行かれていて、7日は交通機関が選挙のために全てストップしていたため、今日あたりからダッカの街にも活気が戻ってきています。
改めて、総選挙は国の一大事なのだと、感じました。
野党の要求を聞き入れ中立的な選挙管理内閣を設立すべきだったのか、圧倒的な権力と力で押し切り今の平和を維持できたことが良かったのか、選挙が終わった今、国民の間では激しい議論が交わされています。

まだまだ発展途上のバングラデシュの政権が変わることは、この国の経済発展にも多大な影響を及ぼします。
この国では建物に首相や党の名前が使われるので、以前野党だったBNPが政権を取った際には、空港や各所の名前も一斉に変わったようで…その手続きだけを考えても途方もない労力ですよね。


経済だけを考えたら、今のハシナ首相が続投することは良いことではありますが
同時に一箇所に権力が集中しすぎて誰も何も言えず、言論の自由や権利が抑圧されている部分も感じます。

ちなみに、選挙期間のバングラデシュではこのような選挙ポスターが町中に貼られていました。
この船のマークがアワミリーグのシンボル。
識字率がまだ低いバングラデシュでは、字が読めない投票者のためにこうしたマークをそれぞれの党が所有していて、国民の皆さんがマークと写真を見て投票します。


ですので政策や決意表明も音声で流すことが多く、選挙前は一日中選挙演説やマニフェストの歌詞で作った歌が流されます。
それぞれの国に、それぞれのやり方があるのだなあと感じると共に、交通網や経済が止まらず皆が普通に投票所に行ける日本の選挙システムはなんてスムーズなのだと実感しました。