主人が旅立ってから
しばらくしてのこと

葬儀の後の
バタバタが落ち着き始め

静かに過ごせる時間が
増え始めた頃のことです。


息子から
プレゼントのような
言葉をもらいました。


その時の私は、きっと

「悲しいくらい自由で
何時に起きて何時に寝て
何をしたらいいのかも
分からない」

そんな風に
こぼしたのだと思います。


すると、長男が
こんなことを言ってくれました。


「いいんだって!
もういいんだよ、自由に生きて。

今まで大変だっただろ
親父の病気のことだけ
じゃないよ。

結婚して、子供が産まれて
それからのあなたの毎日は
親父と俺達のために
全ての時間を費やしてきただろ。
自分の時間なんて
なかっただろ。

知ってたよ。

ウチは母子家庭みたいな
もんだったから
あなたは、お母さん友達と
一緒にランチに行ったり
飲みに行ったり
遊びに行ったりなんて
出来なかったし

土日だって親父は居ないから
いつも一人で俺達を
どこかに連れて行ってくれた。

それ以外は
親父の世話ばかり。

俺達、ちゃんと知ってたから。


でも、それを知っていたけど
それがどういうことなのか?
今までは、ちゃんと
分かってなかったんだよな。

でも、この歳になって
ようやく分かるようになった。

本当に大変だったと思う。
感謝してるよ。

だからさ、もう

妻であり、母である
大島奈保美さんは
もうそこから自由になって
いいんだよ。

今まで我慢してきたこと
もう我慢しなくていいんだよ。

一人の人間としての
大島奈保美さんの人生を
これからは、自由に
生きていって欲しいんだ。」



そんな言葉を

宝物のような言葉を

息子からもらって

驚きと嬉しさで
しばらく呆然とした後に

涙が流れました。


「ありがとう。

でも、今は自分でも
何をどうしたらいいのか
分からないと思う。」


そんな風に応えたのな?
と思います。



しかし…

そんな風に
息子に言ってもらえる私って

幸せな母親だと思います。





追伸

夜空に祭を発見しました。