【世界のオーガニック】
1ヶ月月程前の話になりますが、スイスから来られたお客様の話に驚かされました。
スイスのスーパーマーケットではオーガニック食品が40%も並んでいて、さらに価格がそれほど他の物と変わらないそうです。
まあ、すべてのスーパーがそうではないにしても、普通のスーパーにそれだけの品揃えがあるというのは、日本では考えられないことです。
日本のスーパーでは、オーガニック食品がもしあったとしてもほんのわずか、まったく置いていないところも沢山あります。
スイスはすごい国だなあと思い調べてみたのですが、スイスのオーガニック農業の割合はというと全国の農家の約11.3%(2012年)。それと比べて日本はというとなんと0.19%です(2009年)。同じ時期ではないにしろ、比較にならない数字ですね。
世界のオーガニック市場の順位はというと、第1位がアメリカ。まあ大きい国ですからね。年々アメリカではオーガニックの意識が高まってきているようです。
第2位からはヨーロッパの国が並びます。2位はドイツ。ヨーロッパではドイツとイギリスが最も古くからオーガニックに力を入れています。ドイツではオーガニック食品が手に入れやすくて、スーパーマーケットにも沢山並んでいますし、なんと、ディスカウントショップにもオーガニック食品が並んでいるそうです。
【日本においてのオーガニック】
日本とは大違いですね。この違いはなんなのか?
ひとつの原因として考えられるのは、ヨーロッパの国々は国策としてオーガニック農業を活性化しようとしていますが、日本ではそれほど力をいれていません。
有機JAS認定にしたって、手間もひまもお金もかかるので、長年、有機農法やオーガニック食品をつくられている方も申請していないのが現状です。
もう一つの原因はやはり需要があまり無いというのもあるかと思います。
安心・安全という意識は高まってきてはいますが、やはりより安いものを手に入れようという方の方が多いと思います。表からみても分かりますよね。
もっともっと多くの消費者がオーガニック食品を取り入れたいと願えば、スーパーにも置かれるようになるのではないかと思います。
現在日本ではオーガニック食品は自然食品店などに行かなくてはほとんど手に入りません。しかも、その自然食品店も一時期と比べてかなり減少してしまいました。
このままでは日本で安心安全なもの、そして、ほんものの味を食することはできなくなってしまいます。
ぜひ、皆さんにほんものの味を次世代に残せていけるように、オーガニック食品を少しでも応援していただけたらと思います。
コスト削減の経済優先の世の中ではなくて、良いものに適正価格を支払うという世の中になっていけば、皆さんの生活がより豊かなものになっていくのではないでしょうか。