日本の発展のために(逆説のスタートアップ思考) | 坂道のない街(書評サイト)

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本を読んで自分が何を得たかを記録しています。参考にしてください。

 

 

社会人20年目の節目を迎え、4月から仕事内容も役職も変わり、自分の今後の進むべき方向性も見据え、起業家の思考を学ぶべく最初の本として手に取ったのがこちら。

結論から言うと、自己啓発本に近いことが書かれており、自分が今まで読んできた本は起業家マインドも同時に養われていたんだと思えた。

 

スタートアップ、これまでにあまり馴染みのない言葉だったが、自分が今使っているサービスはスタートアップからスケール(拡大)していった企業ばかりだ。

Amazon、Facebook、Twitter、Google、メルカリ、・・・

スケールするためにはタイミングと運も必要になるとのことだが、運も数打ち当たれば確率を増やすことが可能だと言うことは何かの自己啓発本で読んだ気もする。

 

ところで、岸田総理はスタートアップの強化に1兆円規模の予算を組んでいるらしい。

なぜそこまでスタートアップに期待するのかもこの本を読んでみてよくわかった。

大企業は企画を上にあげるまでにたくさんの決裁を経る必要があるため、時間もかかるしあげるまでの過程ですごくつまらないものになっていくと言うことである。

大企業になればなるほど、チャレンジできない環境に陥っていくことから、イノベーションを起こす企業を創出し、日本が将来にわたって発展していくためにもスタートアップは必要ということだ。

 

ということで、自分も大きな組織の中に埋もれていることから、スタートアップ的な思考を持たないと自分の組織やその先にいる人たちが幸せになることはできないということだ。

 

スタートアップ思考を身につけたからといって今の組織で何ができるかは不透明だが、世の中は確実にその方向に変わるはずなので、自分の人生設計における1つのスキルとしてスタートアップ思考を身につけておこうと思う。

 

以下、参考になったこと。

 

・スタートアップとは:イノベーションを起こして新しい価値を生み出し、その富を適切に分配し健全な社会と民主主義を築く、現時点で最も最適な手法。また短期間で急成長を目指す一時的な組織たい。(⇔スモールビジネス)新しい価値を生む仕事でない限り生き残っていけない。

・アクセラレーター:短期間にスタートアップに投資をし、自身が提供するプログラムに参加してもらう。大企業はコーポレートアクセラレーターという組織を作り、いち早くスタートアップとの深い関係を持とうとする。

・Ycombinator:トップのアクセラレーター。1000社以上を支援。AirbnbやDropboxを輩出。世界中から1万弱の応募がある。

・難しい課題や面倒な加ぢの方が周りの支援を受けたり競合がいないので結果的に簡単になる。

・社会的にインパクトの大きい課題を選ぶこと。

・競争から抜け出すことを意識する。

・やらないことを決める。

・大企業で急成長するアイデアを守るやり方=承認そのものをなくす(ex.Googleの20%ルール、Adobeの1000ドル資金提供など)VHSは企業の非公式研究から生まれた。

・まずは最も大きなリスクを抱える仮説から検証を始める。またスケールしないことをする。

・モメンタム(勢い)を失ったら企業は死ぬ(不満や離職が多くなる)=「会社が日々成長することを通して自分たちも成長する」高揚感が必要=従業員に仕事や仲間を好きになってもらう。→小さなチャンク(まとまり)に分けてそれを1つ1つクリアすることで勝利を着実に積み重ねる。

・バーベル戦略:中ぐらいのリスクは取らず、9割超安全、1割超積極的な事業を行う。

・運は挑戦回数に依存する。

・起業とはパイを大きくするゲーム。起業家と協力を。