■一人暮らしの「電気の契約アンペア(A)」について
【一人暮らしでは30Aで十分?20Aでは足りる?】
多くの専門サイトでは、一人暮らし向けの契約アンペア数は 20~30Aが目安とされています。家電の同時使用を控え、自衛努力ができるなら20Aでも十分ですが、多少余裕をもつなら30Aが安心です。
場合によっては、 30~40Aがあればブレーカー落ちの心配が少なく、安全に暮らせるとの意見もあります。
一方、20Aでは、たとえばテレビ(約2A)、冷蔵庫(約2A)、IHクッキング(約14A)を同時に使うと18Aに達し、ドライヤー(12A)などを追加すると確実にブレーカーが落ちるギリギリの状態になります。
【電化製品を同時に使うとどうなる?】
各家電の必要アンペア数は以下のような目安があります:
・電子レンジ:約11~15A
・ドライヤー:約12A
・炊飯器:約8~13A
・エアコン(起動時):冷房14A/暖房20A(運転中は約6~7A)
例えば、電子レンジ(15A)+炊飯器(13A)で合計28Aになり、この時点で30A契約ならブレーカーは落ちません。しかし、さらにドライヤー(12A)を同時使用すると 合計40Aに達し、30Aでは確実にブレーカー落ちします。
同様に、エアコンの起動時(約14~20A)とポット・レンジ・ドライヤーなどの組み合わせも、30Aでは落ちる可能性があります。
【契約アンペア数を変更できる?】
変更は可能ですが、賃貸物件では 管理会社や大家さんへの事前確認・許可が必要な点が重要です。
工事の必要がない場合(ブレーカーの容量変更のみ)には 基本的に費用はかからないことが多く、手続きは電力会社への申し込みだけで済む場合があります。
ただし、配線が古く容量が不足している場合は 追加工事や費用が必要になることがあり、その場合は自己負担となるケースも考えられます。
また、変更後の退去時には元に戻す(原状回復)の義務が発生する可能性があります。
■まとめ
30A契約は、一人暮らしにおいて「同時使用を少し控えれば快適に使える」容量としてバランスがよく 妥当です。
もし20A契約で「家効率よく使えれば問題ない」という節約志向が強ければそれでも可能ですが、同時使用が多いと日常的にブレーカーが落ちてしまうリスクがあります。
家電の使用タイミングをずらす工夫(例:レンジ→乾燥→ポットを順番に使うなど)によって、30Aでも十分対処可能です。
よくブレーカーが落ちるようであれば、管理会社・大家さんに相談の上、電力会社へ30A→40Aへの変更を検討するのが安心です(工事不要なら費用負担なしのケースも多い)。
■youtube動画の台本
賃貸契約に関する初心者向けセミナー。
【登場人物】
やまだ:素朴な疑問を持った女の子(参加者)。不動産業界はまだ慣れていない。
講 師:不動産屋で働くベテラン社員。現場経験が豊富。
---
やまだ
先生、今日のテーマって『電気の容量』って書いてあるんですけど…そもそも“容量”って何ですか?水槽の大きさみたいなもの?
講師
お、いい例えだね。容量=“契約アンペア”って言って、家で一度に使える電気の量の上限だと思えばいいよ。
たとえば30Aって書いてあれば、同時に30アンペアまでしか使えないってこと。
やまだ
へぇ~。
私の部屋、契約書に“30アンペア”って書いてあったんですけど、一人暮らしなら十分なんですか?
講師
多くの場合は十分。
20アンペアでも節約すれば大丈夫だけど、レンジやドライヤーを同時に使う人は30アンペアの方が安心だね。
やまだ
20アンペアだとどうなるんですか?
講師
例えば、電子レンジが約15アンペア、ドライヤーが12アンペア。これを同時に使ったら27アンペアで、もうアウト。
20Aなら確実にブレーカーが落ちる。
やまだ
あ、やっぱり…私、この前レンジとポットとドライヤー同時に使ったら、真っ暗になったんですよ!
講師
それそれ。レンジ(15アンペア)+ポット(10アンペア)+ドライヤー(12アンペア)=合計37アンペア。
30アンペアでもオーバーだから落ちちゃうわけ。
やまだ
じゃあ容量って大きくできるんですか?
講師
できるよ。
ただし賃貸なら大家さんや管理会社の許可が必要。建物によってはできないものもある。
ブレーカー交換だけなら費用ゼロの場合もあるけど、配線工事が必要な古い物件だと自己負担になることも。
やまだ
へぇ。じゃあ契約変えるときは退去時に元に戻す必要も?
講師
そう、原状回復義務がある場合もあるから注意だね。
やまだ
なるほど、じゃあ30Aでも同時使用を控えれば全然いけるってことですね。
講師
その通り。
『使うタイミングをずらす』のがコツ。例えばレンジで温めてからドライヤーを使うとか。
やまだ
わかりました!
これでブレーカーと戦う日々から解放されそうです。
講師
戦う前に仲良くなろうね。
ブレーカー君は悪者じゃない、安全を守ってくれてるんだから。
以上