■マンションの最上階について
マンションの最上階は眺望や開放感のある特別感から人気がありますが、実際にはメリット・デメリットの両方が存在します。
以下に代表的なポイントを整理して解説します。
■最上階のメリット
眺望と採光の良さ
最上階は周囲の建物に視界を遮られにくいため、開けた景色や遠くの風景を楽しめます。また、日当たりも良好で室内が明るく保たれる点が魅力です。
上階の生活音がない
マンションでは上の階からの足音や物音が気になることがありますが、最上階ならその心配が不要です。静かな住環境を求める人には大きなメリットです。
虫が少ない傾向
地上から離れるほど蚊やゴキブリなどの虫の侵入が少なくなる傾向があり、衛生面でも安心です。
資産価値が高い場合も
築浅や分譲タイプのマンションでは、最上階がプレミアム住戸として位置づけられていることもあり、資産価値が高めに保たれることがあります。
■最上階のデメリット
夏場の暑さ
屋上からの直射日光を受けやすく、断熱性能が弱いと室温が上がりやすいです。エアコンの使用頻度が増えるため、電気代も高くなる傾向があります。対策として、断熱材の性能や屋上の遮熱施工の有無を確認することが重要です。
水圧の弱さ
建物の構造やポンプの能力によっては、最上階ではシャワーの水圧が弱くなることがあります。特に築年数が古いマンションでは注意が必要です。
災害時の不便さ(エレベーター停止など)
地震や停電でエレベーターが停止した場合、階段での昇降が必要になります。高層階であるほど移動が大変になり、高齢者や小さなお子さんがいる世帯には不向きな面も。
地震時の揺れの大きさ
同じマンションでも上階ほど揺れが大きく感じられることが多いです。建物の耐震設計によって緩和されるものの、揺れに敏感な方は事前に構造を確認しましょう。
■まとめ
最上階は「眺めが良くて静か」という大きな魅力がある一方、「夏の暑さ」「災害時の不便さ」などのリスクも併せ持っています
物件選びの際は、断熱性能・エレベーターの非常用電源・耐震構造の有無など、設備や設計面をしっかりチェックして、自分のライフスタイルと照らし合わせることが大切です。
■youtube動画の台本
賃貸契約に関する初心者向けセミナー。
【登場人物】
やまだ:素朴な疑問を持った女の子(参加者)。不動産業界はまだ慣れていない。
講 師:不動産屋で働くベテラン社員。現場経験が豊富。
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やまだ
あの~先生!最上階って、なんか特別感があって憧れちゃうんですけど……実際どうなんですか?
やっぱり眺めがいいから人気なんですよね?
講師
最上階には確かにたくさんの魅力がありますよ。まずは、なんといっても眺望の良さ。
まわりに建物が少ないから、遠くまで見渡せて気持ちがいいんです。
やまだ
わー、それだけでもテンション上がります!
あと、日当たりも良さそう!
講師
そのとおり。
日照時間が長くて、部屋も明るくなりやすいんです。それから、上の階に人がいないので足音や物音がしないっていうのも大きなメリットですね。
やまだ
たしかに、上の人のドタドタが気になることってありますもんね。
あ、それと……最上階って虫が出にくいってホントですか?
講師
それも正解。
地上から遠い分、虫の侵入は比較的少ないんです。特にゴキブリや蚊などが苦手な方には、うれしいポイントですね。
やまだ
へぇ~!
でも、うちの友達が『最上階は夏暑いよ』って言ってたんですけど……それって本当ですか?
講師
実は、それがデメリットのひとつなんです。
屋上のすぐ下にあたるから、直射日光の熱がたまりやすい。断熱材がしっかりしていないと、室温が上がってしまうんですね。
やまだ
なるほど。
エアコン代、かさみそう……
講師
そうですね。
あともうひとつ注意したいのが災害時のこと。たとえば地震や停電でエレベーターが止まった場合、階段での昇り降りになります。これはなかなか大変です。
やまだ
うわっ、それはキツい…!
毎日5階以上を階段って、筋トレかも。
講師
それと、最上階は地震のときに揺れを感じやすいとも言われています。
構造によって違いますが、上に行くほど揺れが増幅されることもあるんです。
やまだ
えーっ、怖い……
でも静かで景色が良いのはすごく魅力的だし、悩んじゃいますね。
講師
その通り。
メリットとデメリットをしっかり把握して、自分の生活スタイルに合うかどうかが大切ですよ。
最上階を選ぶなら、断熱性や非常用電源の有無、建物の耐震性などもチェックすると安心です。
やまだ
わかりました!
次からは“見た目だけじゃなくて中身もチェック”します!
講師
その意識、素晴らしいですね。
賃貸でも分譲でも、納得のいく選び方を身につけていきましょう!
以上