■賃貸物件の更新料とは?

賃貸物件を契約する際、多くの場合、契約期間は「2年」と定められています。
この期間満了後も引き続き住み続ける場合、「更新手続き」が必要となり、その際に発生する費用が更新料です。
更新料は、主に関東地方を中心とした慣習で、特に東京や神奈川では一般的です。初めて賃貸契約をする人にはあまり知られておらず、契約時には理解が不十分なまま署名してしまうケースも少なくありません。

更新料の金額は、契約内容によりますが、一般的には家賃1か月分程度が請求されることが多いです。たとえば家賃が8万円なら、更新時に8万円の更新料が必要、というイメージです。これに加えて、別途「更新事務手数料」として、不動産会社から数千円~数万円請求されることもあります。

では、この更新料に法的な根拠はあるのでしょうか?
結論から言うと、法律上、更新料を支払わなければならないとは定められていません。
ただし、過去の裁判例(最高裁判例)において、「契約書に更新料支払いの条項があり、借主がそれを理解した上で合意していれば、有効」と判断されています。つまり、契約時に「更新時には家賃1か月分を支払う」という取り決めがあり、かつそれに同意して契約していれば、借主は支払わなければならない、ということです。

重要なのは、「契約書にどう記載されているか」です。契約書に記載がない場合は、基本的には更新料の支払い義務は発生しません。また、更新料の金額があまりにも高額だったり、不合理であれば、無効とされる可能性もあります。

 

■まとめ

地域によっては更新料の習慣がないエリアもあります(たとえば関西圏では更新料がない物件も多いです)。また最近は、借主の負担感を減らすため「更新料なし」という物件も徐々に増えてきています。

いずれにしても、初めて賃貸物件を借りる際には、契約書の「更新に関する条項」を必ず確認し、どのくらいの更新料が発生するのか、事前に把握しておくことが大切です。
更新時に思わぬ出費で慌てないためにも、契約締結前によく内容をチェックし、不明点があれば仲介会社や管理会社に確認しましょう。
 

■youtube動画の台本

賃貸契約に関する初心者向けセミナー。

【登場人物】
やまだ:素朴な疑問を持った女の子(参加者)。不動産業界はまだ慣れていない。
講 師:不動産屋で働くベテラン社員。現場経験が豊富。

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講師

それでは今日は、賃貸契約のときにとても大事な『更新料』について説明しますね。

 

やまだ

あの……すみません、更新料って何ですか?

初めて聞きました!

 

講師

いい質問ですね。
更新料というのは、賃貸物件の契約期間が終わったあと、もう一度契約を続けるために支払うお金のことです。
普通は契約期間が2年で、その満了時にかかってきます。

 

やまだ

へえ~!
そんなお金が必要なんですね。どれくらい払うものなんですか?

 

講師

だいたい家賃1か月分くらいが相場ですね。
たとえば月8万円のお部屋だったら、更新時に8万円を支払うイメージです。

 

やまだ

えっ!けっこう高いですね…。

それって法律で決まってるんですか?

 

講師

そこもすごく大事なポイントです。
実は、法律では『更新料を必ず払わないといけない』とは定められていないんです。

 

やまだ

えっ、じゃあ払わなくてもいいんですか?

 

講師

いや、契約書に『更新料を払う』と書かれていて、それにサインをしていれば、支払う義務が発生します。
つまり、契約のルールとして約束したから払う、ということなんです。

 

やまだ

契約書に書いてあったら、ちゃんと読まないといけないんですね……!

 

講師

その通りです。
特に『更新に関する条項』は見落としがちなので注意しましょう。もし何も書かれていなければ、基本的には払わなくて大丈夫です。ただし、書いてあったら払うのがルール、ということですね。

 

やまだ

なるほど~。

ちなみに、更新料がないお部屋もあるんですか?

 

講師

ありますよ!地域によって違いがあって、関西地方なんかだと更新料がない物件も多いですし、最近は東京でも『更新料なし』をウリにしている物件も増えています。

 

やまだ

それなら、最初に更新料があるかないかもチェックして探したほうがよさそうですね!

 

講師

はい、まさにその意識が大切です。
初めてのお部屋探しは、家賃だけじゃなく、更新料や更新事務手数料にも気をつけてくださいね。

 

やまだ

勉強になりました!ありがとうございます!

 

以上