こんにちは
おひろちゃんこと、山田ヒロミです。

 

「知ることは愛の始まり」

 

ということで

愛するハワイについて

学んだことをシェアしていきますねラブラブ

 

写真は、アメリカ唯一の王宮

ハワイ、オアフ島にある

『イオラニ宮殿』の大階段です。

 

ハワイ国が消滅した際に

悲しいことに多くの調度品が

盗まれて売られ、失われました。

 

現在まで、買い戻しや修復が

続けられている中で

この階段や手すりだけは

当時のままだそうです。

 
 
さて、
ハワイのカラカウア王は
ハワイ復古政策をとり、
伝承を語らせて記録し
フラを再開させた偉大な
メリー・モナーク(陽気な王様)。
 
伝承やフラを“野蛮”と考えた
ハワイ議会の欧米人の中には
 
お祭り宴会好きという
皮肉をこめて
メリー・モナーク(陽気な王様)
と呼ぶ人もいたようです。
 
 
アングロサクソン系白人が多い議会で
ポリネシア人の意識を高めようと
民族教育を行いハワイ復古する王。
 
問題山積な上に、あらぬ噂が広められ
王政は困難を極め、カラカウアを悩ませます
 
ハワイ王国第七代国王『カラカウア』
(David Kalākaua,1836-1891,在位1874-1891)
(カイウラニホテルロビーに飾られている額、ヒロミ撮影)
 
 
さて、カラカウア王が
世界旅行で日本を訪問した際に姿を消し、
明治天皇への秘密提案をされた翌年、
 
日本国の状況を丁重に伝え
「『東洋諸邦同盟』の実現は困難」
と2m50cmもの長さの和紙に毛筆で
綴られた書簡が日本から届けられています。
 
明治天皇がカラカウア王に向けて
 
陛下(カラカウア王)の良き友
睦仁(明治天皇)
 
と署名された書簡は
ハワイのビショップ博物館に。
 
その下書きは、日本の国会図書館に保管されており
ビショップ博物館に保存されているものと比較すると
封筒に書き損じがあって、宛名が2度書かれていたり
(国会図書館蔵 資料引用)
 
明治天皇がまだ署名をしておられなかったり
(国会図書館蔵 資料引用)
 
 
ハワイに持参する命を受けた長崎省吾への指示があったりします。
(国会図書館蔵 資料引用)
 
 
明治天皇からの「東洋諸邦同盟」以外の
カラカウア王のお願いについての回答(下記1,2,3)と
日本から要望したこと(下記4)への確認は
 
外務省の井上馨が
丁重に書き記した書簡が
日本から届けられました。
 
(ビショップ博物館に保管されています)

 
その書簡の内容を要約すると
 
1. 山階宮定麿王と
  ハワイ内親王殿下(プリンセスカイウラニ)
  の結婚のお申し出に関して
 
天皇はカラカウア王の温かい心を理解し
ハワイと日本の宮廷が結びつけば
強い親善で結ばれるであろうと仰られましたが
皇室の習慣で山階宮は数年前に婚約を整えられて
いずれご結婚される状況です。
 
お心は大変ありがたく存じますが
まず不可能なことだと申し上げなくてはなりません。
 
天皇はこのことをお伝えしなければ
ならないことに大変心を痛められ
決して失礼にならないよう
この事情をよくよく説明するよう
私に仰せつけられました。
 
(カイウラニホテルロビーに飾られている額 / ヒロミ撮影)
 
2. わが国と協力して太平洋地域に
  海底電線網を張りたいとのご提案について
 
内閣の同僚と慎重に相談しました結果
わが国には多種多様の国内問題が山積しており、
それをなおざりに太平洋に電線網を敷くのは
無理であろうというのが官僚の意見です。
 
特にひっ迫している経済上の困難が大きく
数年前に来日された米国人サイラスが
米国大使を通じて同じ計画を申し出た際
4%の資金負担にも協力することができなかったのです。
 
どうかわが国の事情をくみとっていただき
ご理解くださいますようお願いいたします。
 
(イオラニ宮殿にて / 山田ヒロミ撮影)
 
 
3. 貴国(ハワイ)が外国より移民を募り
  人口の増加を国策となさっている由について
 
天皇は、日本国民が希望すれば、
ハワイに在住することをお許しくださるとのこと。
たいへん素晴らしい政策だと存じます。
 
日本国民が貴国に移住するようになれば
両国の親善は、いよいよ増すでしょう。
 
国王陛下の思し召しにより
日本が正しい道を歩むことができますよう
お願い申し上げます。
 
(ホノルル国際空港の中庭、日本庭園にある
ハワイ日本人移民百年歳の記念碑 / 山田ヒロミ撮影)
 
 
4. 日本とハワイの条約改正問題について
 
国王陛下はわが国に御滞在中
寛大なお心でアームストロング閣下に
特別な指示をなさってくださり
新たな条約締結に合意に達し
国王陛下のご信認を得ていると伺いました。
 
新条約締結を先延ばしにすると
日本がヨーロッパ諸国、アメリカと結んでいる
最恵国条約が絡み紛糾を引き起こす恐れがあります。
 
(要約前の原文一部引用・参照:『カラカウア王の日本仰天旅行記』 / 小学館,1995初版 /ウィリアム・N・アームストロング 著 / 荒俣宏 訳,樋口あやこ共訳)
 
(天皇からの贈り物。菊の御紋が付いている。
向かい合う形で2つ一対でイオラニ宮殿1階に飾られている
 / 山田ヒロミ撮影)
 
 
当時の日本では
たとえば条約港について
日本であるにもかかわらず
日本が主権を持たず
 
また、日本人の権利に関する裁判は
外交官が裁判を下すことができる
 
といったような不平等条約が
西欧諸国の決定により、
国際法上で認められていました。
 
ハワイと日本間の条約も
これと同様だったので
 
ハワイとの不平等条約を
改正してもらえるように
カラカウア王来日の際に
日本がお願いしたのです。
 
 
「ハワイ政府は、条約問題に関して、
 日本帝国の主権をじゅうぶんに理解し尊重し
 現在の条約における治外法権的権利から
 生じる特権を、すべて放棄する」
 
(条約改正に関する手紙文引用:『カラカウア王の日本仰天旅行記』
小学館,1995初版 /ウィリアム・N・アームストロング 著 / 荒俣宏 訳,樋口あやこ共訳)
 
日本の心からの
おもてなしに感動された
カラカウア王と
王に同行していた
アームストロングは
 
こうして
不平等条約撤廃の口火を
切って下さったのです。
 
(カラカウア王妃、カピオラニが植樹して以来、イオラニ宮殿の敷地に立って
ハワイ王朝激動の歴史を静かに見守るバニアンツリー / 山田ヒロミ友人の上島理砂さん撮影)
 
 
ハワイを訪れたら
ぜひ、ハワイ王国の歴史も
訪ねてみてくださいね。
 
 
私は、日本とハワイの友好関係を知り
ますますハワイが好きになっています。
 
 

 

(続く)

 

 

愛するハワイの皆さんが
いつも幸せで健康でありますように
 ALOHA