7月最初の音読会は
『この味がいいね』
と君が言ったから
七月六日は
サラダ記念日
俵万智
爽やかですね~
俵さんの短歌は瑞々しい
まるで
サイダーのようです
15首を皆さんと
読んでみました
のぼり坂の
ペダルを踏みつつ
子は叫ぶ
「まっすぐ?」
そうだ
どんどんのぼれ
寄せ返す
波のしぐさの優しさに
いつ言われてもいい
さようなら
買い物に
出掛けるように
「それじゃあ」と
母を残してきた
福井駅
まだまだ読みましたが
どれもさすがの
現代短歌
私たちの胸に
まっすぐに
流れ込んでくれます
7月6日は
サラダ記念日 と
読むと 芭蕉の・・・
文月や
六日も常の夜には似ず
松尾芭蕉
が
思い浮かびます
芭蕉さんは
明日の夜が七夕だと思うと
前日の今夜も
なにか特別な夜のような
気がしたのでしょう
七夕イブですものね
俵さんも
七夕前夜に褒められたのは
格別嬉しかったに
違いありませんね
そうだ
どんどんのぼれ を
読みますと
這えば立て
立てば歩めの親心
が思い起こされます
いつの時代も
親が子を思う気持ちは
変わらないのですね
そんな話をしながら
俵万智さんの短歌を
皆さんと気持ちよく
読んでみました
次は
井上ひさしさん
むずかしいことを
やさしく
やさしいことを
ふかく
ふかいことを
ゆかいに
ゆかいなことを
まじめに
・・・
実は この言葉を知って
20年
私が人前で話す時の
おまじないの言葉です
難しいことを
易しいく言うのは
簡単ではありません
さらに愉快でありながら
真面目であるというのも
研ぎ澄まされた妙技です
目指すところです
そこでエッセイも
読んでみました
「俗語のエネルギー」
井上ひさし
太宰は青春時代に
読むものだ
というのが
日本では
定説になっています
・
・
・
「恥ずかしいけれど
若い頃愛読していた」
「恥ずかしいけれど
若い時は
太宰にのめり込んた」
とか みんな
「恥ずかしいけれど」
と 枕ことばが
つくのです
一体なんで
恥ずかしいのだろう
太宰治は
青春の一時期の
熱病のような
ものではない と
井上ひさしさんは
言います
我々がふだんに
使っている言葉を
いかに書き言葉として
練り上げるかと
いうことに
成功した人が
長く読み継がれる
・
・
・
夏目漱石
宮沢賢治
太宰治
というのは
それに見事に
成功した人なのです
太宰治といえば
「人間失格」
文中の
『恥の多い生涯を
送って来ました』は
太宰ファンなら
一度は言ってみたい
名台詞なのですよ~
「恥ずかしいけれど」
太宰治を
読んでみましょう
「走れメロス」
太宰治
「メロスは激怒した」
という書き出しの物語は
「勇者はひどく赤面した」
と結ばれる
教科書では
友情賛美のお話だ
でも そうだろうか
単純単細胞
猪突猛進のメロスが
自分の全裸に気づき
初めて我を忘れて
夢中になっている
自分に赤面し
大人になる物語
だと読めば
これは子供向けに
収まらない
なんて私が
言うものだから
皆さん熱が入って
グイグイ読めました
素晴らしいです
では 賢治さんも
「雨ニモ負ケズ」
宮沢賢治
死後発見された
賢治さんの手帳に
書かれていました
まさか
読まれるとは
思っていなかった
のでしょう
ありのままの
賢治さんがいます
今日は話が
あっちこっちに飛んで
時間いっばいいっばい
長くなって
しまいましたね
90分ギリギリ・・
お疲れ様でした
最後まで
読んでくださった
あなた
ありがとうございます
お疲れ様でした
帰りに
小筆を買いました
何を書こうかな
楽しく短冊に
書いてみたので
ハマりました
楽し