スピーチにしたら十五分ぐらい | おはしょり稽古
2005-08-24 02:01:10

スピーチにしたら十五分ぐらい

テーマ:劇評

演劇人集団☆河童塾

「Deep Forest」

作・演出:加藤真人

@新宿タイニィアリス


皆とにかくよく喋る。会話ベースの劇なのに、何だかやたら喋りまくっている。何でだろう。


青木が原樹海での事件をモチーフにした話である。

後ろに樹海の管理小屋のセットが丁寧に組まれていて、全面が樹海。床に本物の葉っぱが散っていて、緑の木漏れ日のような照明が降り注いでいる。


誘拐に見せかけるように失踪した女子大生・正美の、境遇と心境。正美と同じく市会議員を父に持つ、管理小屋の息子。ぐれた挙句バイク事故で死んだ彼と、正美は樹海で出会い、彼の後悔に触れる。

さらに彷徨ううちに今度は彼の母親の死体に出会う。彼の母親の範子は樹海のガイドを務めていて、正美が失踪したのに責任を感じて樹海で首を吊ったのだった。反抗していた父親の優しさにも思い至り、最終的に正美は樹海から生還して、電話で母に詫びるのであった。・・・・・・「めでたし、めでたし」?


話は確かに進んでいるけど、

「周りの人に迷惑がかかるから自殺するなんてバカなこと考えちゃいけない」

で結論はずっと止まっている。正しいが、正しいだけである。


親に息子が反発するシーンで、

「本当はこんなのいけないって分かってるんだよ」

と息子が言う。

その台詞を両親の前で言えないからみんな暴れるんではないだろうか?

彼が暴れるこのワンシーンで、彼の前科・就職先決定・事件に際しての父親の対応・それに対する自分の感情が語られる。彼本人の口から。気立てのいい息子ではないか。正美に関しても同様で、彼の父親と天体観測をした思い出を樹海の中で見つけて、

「(樹海は)私の中で、一番天国に近い場所・・・・」

と言う中盤のシーンでこの話は終わっている。月曜九時の連ドラだってこんなに急展開じゃない。台詞を聞いていれば話が分かる、二時間ドラマの作りである。


事実をモチーフにした芝居ということでか、言葉に気を遣いすぎたようだ。誤解を受けないために一番いいのは、説明し続けることではなく語らないことではないだろうか。本人でない限り事情が分からないのならば、それが一番適切に思える。


六月に観た「マイン“05」と同じテーマだったが、まとまりの良さでは勝るものの、共感の度合いはすごく低かった。次回に期待。(「マイン“05」のレビューは下記)

http://ameblo.jp/oh-hasyorillesson/entry-10002450249.html

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