昨日、脊髄損傷に関する再生医療等議員連盟の設立総会があり、武見敬三会長の下で事務局長を務めることになりました。
日本はiPS細胞を活用した脊椎脊髄の再生医療で世界をリードしています。現在でもかなりの改善効果がみられる亜急性期の脊髄損傷のみならず、患者の大半を占める慢性期の脊髄損傷への応用も可能性が出ており、社会復帰を目指す患者の大きな希望となっています。もっとも、我が国の科学技術分野では、研究段階において世界最先端に位置しながらも、実用段階になると人的・物的支援が不足して他国に追い抜かされてしまうことが頻繁に起きています。脊髄再生医療ではこうしたことにならないよう、政府が民間資金等も組み合わせながら万全の支援をしなければなりません。設立総会には、再生医療の第一人者である慶應大学の岡野栄之教授や中村雅也教授から話を伺いました。
ただ、そもそも臨床の現場にも支援が行き渡っていないという意見も賜りました。実際に脊損センターは英国に12か所であるのに対し、日本は全国で2か所しか存在しません。脊髄損傷治療の診療報酬も十分でなく専門医療機関は赤字経営を迫られています。専門医療機関のひとつである東京の村山医療センターは建て替えもできず雨漏りも止められない状態です。
事故等により脊髄が損傷した患者は全国に15万人を超え、毎年約5千人の新規患者が発生しています。こうした中で、脊髄損傷治療を巡る諸課題を解決できるだけの診療報酬の見直しや予算の確保に向け議連で議論を深めていきます。
地元町田で活動している全国脊髄損傷者連合会の安藤事務局長も参加しています。
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今日は忙しい1日でした - 脊髄損傷再生医療等議員連盟