痴漢の「冤罪」の問題は毎週のようにニュースでも取り上げられますが、なぜか全くと言っていいほど根本的な問題が進歩していないんです。
過去に、映画の題材になったりしたにもかかわらず、むしろ最近は増えているようにさえ思ってしまいます。
メディアでの弁護士さんの対応も様々で、「すぐにその場をとにかく立ち去れ!」と言っている人もいれば、「その場で動かずに弁護士を呼ぶ」という人もいれば、
勘違いされた瞬間に両手をあげて、僕は動かないので!と大きな声で叫び、周囲に証人を探す、協力者を探す。」など、本当に様々。
結局、一番の解決方法なんて弁護士をでも出せていないのが現状ですよね。
なんなんでしょう、このモヤモヤした感じ。
私は女性ですし、過去に数回ですが痴漢にあったことはあります。
これは女性で、都会の満員電車を経験していれば誰でもあるのではないでしょうか?
そう、今私は「都会の」と書きましたが、その都会という感覚のズレに電車痴漢の問題の1つが隠されているような気がするんです。
おそらく、いや、確実に東京、大阪等の一部のあの満員電車の状況というのは全ての人に把握されていません。
これは田舎の人には絶対に想像できない世界。
本当に人ひとりどころか、下手をすると、いわゆる「ネズミ1匹」すら入る隙間がないんじゃないか? という状況を田舎の電車を普段利用している方は絶対に想像できない。
あれは経験しないと分からないんですよね……。
では、「痴漢」についてはどうでしょうか?
これはおそらくどんな人でも想像できるでしょう。
今や、そういったビデオでもそういったジャンルがあるくらいですから……。
このイメージのズレが冤罪を減らさない、減らせない1つだと思うんです。
「痴漢」=「確実にやっている、悪い」というイメージが、あの満員電車の状況を知らないと成り立ってしまいがちなんです。
あのギュウギュウ電車を知っていれば、実際問題として、誰がどこに触れたかなんて特定するのは非常に困難……。
よく使う比喩表現で、「藁の山の中から一本の針を探し出すレベル」などといいますが、まさにそれと同じくらい大変なことです。
女性側としても、満員電車=痴漢の可能性、を意識しているので常に接触に敏感になっているわけです。
でも、あの満員電車の状況で誰の手がどこから伸びてきているか、そして、これが故意なのか仕方ないのかを判断するなんて絶対に不可能です。
でも、最近は声をあげましょう!キャンペーン的動きもあるので、確実に確信を持てなくても、「この人です!」って言ってしまうこともある。
するとここからが男性にとっては地獄なわけです。
私は思うのですが、よく駅にアイドルが「痴漢は絶対にだめ!」みたいなポスターとかで訴えたりしていますよね。
あのですね、あれって本当に抑止効果があると警察、もしくは電車会社の方は思っているのでしょうか?
だとしたらあまりにも浅はかです……。
そんなことでなく、そういったことに使うギャラ、印刷代、企画を一台でもいいので、車内カメラ搭載に回せばいい。
もちろん、そこにはプライバシーの問題が……などどあると思いますが、みてください、今の時代、車はもちろん、商店街、スーパー、デパート、図書館など、カメラがない場所を探す方が難しいですよね。
なのに、冤罪から逃げて電車にはねられてしまったり、勘違いされて一生を台無しにしてしまう人が出る電車内に設置がないってどれだけ対応が遅れているのでしょうか?
もちろん、カメラが確実に証拠を写すわけではなく、抑止効果の方が効果として大きいと思います。
でもそれでいいじゃないですか?
万引きだって、空き巣だって、カメラがある場所はまず避けるというデータもあります。
電車会社が予算がないのなら、国が公的資金を使ってでも導入すべきだと私は思います。
間違えられたらどうしろ! とかって、実際にその場では100パーセントできることではなく、色々な状況があるんです。
だったら、カメラの映像を元に事実を理解していただいたほうが絶対に正しい情報になります。
こんなことは女性として書きたくないですが、悪い男性と組んで、わざと痴漢を訴えて示談金を取るなんてことも増えています。
そういうことがないように、少しでも減るようにするにはカメラの設置が今の時代必要だと私は思います。