病院での最後の朝食を済ませて

 

身の回りの物をボストンに詰める。

 

隣人にあいさつをして病室を出る。

 

入退院センターに精算をしに行く。

 

「まだ、健保組合から高額医療費減免の書類が届いてないということで

 

後日の清算になる。

 

タクシーを使って帰宅してねと彼女に言われたが

 

特に痛いとか歩けないわけではないのでバスと電車を使い

 

帰宅する。

 

窓を開けてベランダに出る。まだ日差しが高い。

 

部屋は手術前と何も変わらない、バスも電車も街並みも

 

何も変わっていない。

 

鏡を見る。

 

少しやつれたかな

 

会社の社長と現場所長に電話を入れる。

 

とりあえず診断結果でるまで、休んでいてとのこと。

 

手術後と慣れない入院のためベッドに横になると

 

ぐっすり気持ちよく眠ってしまった。

 

この後自分を取り巻く状況が目まぐるしく変わっていくのを

 

この時はまだ察知していなかった。