ヨメのひよこさんとのふたり暮らしをつづったブログ「ヨメが勝手にアラームを止めちゃうんです。」が書籍化され、早くも重版が決定した大人気のアキさんに、ブログや奥様との生活について色々とお話を伺いました。
ブログは創作の場のひとつ
何かと創作っていうのが昔から好きで。小説やエッセイ、音楽とか色々やっているんですけど、その中で一番続いているのがブログかもしれません。
最初は文章のみで絵は描いていませんでした。そこから顔文字を使った絵で色々表現していたんですけれど、それじゃ表現しきれなくなって。絵が描ければもっとおもしろいというか、自分の描きたいものがちゃんと発信できるのになと。
今はペンタブで描いているんですが、最初はエンピツで紙に絵を描いて、それを写真で撮ってただアップすることから始めました。絵の勉強もしたことないので、とにかく描いて描いてなんとか上達したっていう感じですね。
子なし金なし、ただただ普通の生活
内容的には、自分たちのただただ普通の生活なんですよ。何も自慢できるようなことはないし。僕の本の帯にもありましたけど「子無し 金無し」という。ペットも飼っていないし、夫婦ふたりのブログってニーズがあるのかなと自分でも疑問に思っていた時期もありました。
ただ、やっぱり人が読むことでどう思われるかとか、素直に伝わっているのかとかは気をつけていますね。記事をアップするたびに、レスポンスはすごくドキドキします。自分たちにとってはすごく些細な話でも、誰かが傷ついてしまうんじゃないかって。
いかに自分の描きたいことがブレずに読んでいる方に伝えられるかっていう。幸い読者さんに寛大な方が多いので、あんなおバカなヨメでも温かく見守っていただいて、受け入れてもらえるというのはとても嬉しいですね。
ヨメがブログにクレーム!?
ブログは一応アップする前にヨメにチェックしてもらいますね、ビックリしないように。当初はやっぱり「こんなのやだ！」とか「こんなつもりじゃない」とか色々クレームをつけられました（笑）。でも「もう描いちゃったし」っていう。今はもうさすがに「これはやめて」とかはないんですけどね。
「ラブラブ」は書かない
ほとんどケンカはしないですね。それはヨメが専業主婦であるというのがすごく大きいです。ヨメからすると、僕も忙しいときとかイライラして帰ってくるらしいんですよね。全然意識してないんですけど。そういうときは察して放っておいてくれる。それで、「最近会話が少ないな」とか思うと、「じゃあ、次の休みはふたりでゆっくりしよう」と。
よく「仲良しですね」とか「ラブラブですね」というコメントをいただくんですけど、「ラブラブです」という書き方は1回もしたことないんです。でも、読んだ方がそのように感じてくれるのはちょっと照れくさいけどうれしいですね。
書籍が好調で即重版に！
書籍化して、とにかく親がすごく喜びましたね。ブログは何やってんだか分かんないっていう感じでしたけど、実際に本が出たらやっと実感できたみたいで。うちは子供もいないので、やっと親孝行できたかなと思いますね。
とりあえず重版にはなりましたけど、2巻はどうでしょう（笑）。もし出すとしても、またどうやって1冊にまとめるのかって考えるとすごく難しいですね。
自分たちにしか作れないブログを
僕にとってブログって、自分たちの生活の中での「ヨメがこんなことしました」とか「こんなこと言いました」とか、グチみたいなのを読者さんに聞いてもらう場ですかね。僕なりのはけ口というか。だからそれに共感してもらえたり、クスリと笑ってもらえたりするっていうのがとても嬉しいですね。
夫婦ブログも色々ありますけど、自分たちにしかできないこととか、自分たちにしか表現できないもの、そういったものをひとつの形にしていけたらいいのかなと思っています。
（文：山田文 イラスト：アキ）
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