言葉は思いを乗せる道具 | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

言葉は思いを乗せる道具

中山塁

 

こんにちは、カウンセリングサービスの中山塁です。

 

毎週水曜日は「素敵な愛の育て方」というテーマで、東条正貴、私・中山塁、なかやしのぶ品田沙織の4人が交替でお届け致します。

 

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皆さんはお話をすることが好きですか?

私はというと、嫌いということはありませんが、
自分から話すということに関しては、
あまり得意では無いかなという感じです。

でも、お話をすることで自分の考えや気持ちを分かってもらえたり、
理解してもらえると嬉しい気持ちを感じることはよくあります。
また、相手の気持ちが伝わったりすることで嬉しくもなりますね。

分かってもらえると嬉しい。
気持ちが伝わると嬉しい。

それらは態度などで示されるよりも、言葉、会話によるコミュニケーションによって、
より分かりやすく伝わりやすくなるものだと思います。

ですが、いつもいつも自分の気持ちや考えを、
そのまま言葉に乗せて表現出来ているとは限りませんよね。
むしろ、それが出来ることの方が少ないと思えてしまうくらい、
本当に伝えたい思いと言葉がズレてしまうことは、たくさんあるものです。

しかし、それでは本当に分かって欲しい部分が分かってもらえないと感じたり、
伝えたいことが伝わらなかったと感じたりと、
どこかで寂しい思いをや不満を感じてしまう場合もあります。

言葉は感情との結びつきが強いものですが、
それ故に、一時の感情に振り回されやすいものでもあると思います。

ですから、もっと深く自分の心を見つめたとき、
本当に伝えたい思いや考えにピッタリの言葉が見つかるかもしれません。

ということで今回は、

言葉で伝えることの意義について考えてみたいと思います。

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私達は言葉にしなくても通じ合っています――。

もしそんな関係が築けたなら、それはとても素敵なことでしょうけれど、
実際はというと、なかなか難しいところなのではないでしょうか。

恋愛初期などではロマンスの魔法に掛かっているため、
言葉にしなくても何だか思いが通じ合っているように感じて、
お互いに奇跡的な、運命的な何かを感じたりすることもあると思いますが、
ロマンス期を過ぎると、その感覚も落ち着いてくるものです。

特に男性は、それまではマメにしていた愛情表現をしなくなったりと、
その気持ちを伝えることが少なくなっていったりします。
別に愛情そのものが薄れてきている訳では無かったりするようなのですが、
言葉が少なくなれば、彼女側としては不安を感じることもあるでしょう。

そんな時はやはり、「愛してる」などの言葉が欲しいと思ったりするものですよね。

でもそういう時、彼が「言ってくれるまで待つ」となると、
ちょっとしんどくなってくるのです。

なぜなら、彼はあなたのその不安や期待に気付くことなく、
いつまで経ってもその思いを言葉にしてくれないからです。

「なんで彼は私の気持ちや期待に気付かないの!」
「私が言わないと分からないワケ?」

不安も一種の怒りなので、
そんな感情と共に彼に対しての不満や愛情への疑いがどんどん強くなっていくのですが、それでも彼は、あなたがなぜ不機嫌なのか分からなかったりします。

それで渋々、「私のこと、どう思ってるの?」と聞いてみるのですが、
そこで彼が愛情表現をしてくれても、
あなたからすると彼に強制して「表現をさせた」ように感じて、
何となくその愛情を受け取りきれなかったりします。

いわゆる、「言われてからじゃ遅い!」というやつですね。

このように、自発的に伝えて欲しいというところにこだわり続けると、
結構しんどいことになりがちなんですね。

そうしたパターンを変えていくには、まずはこだわりを手放そうと思ってみること。
そして、「寂しいな」とか「今日はこんなことがあって・・・」と彼の反応を待つよりも、
「だからあなたなりに私を想ってくれる言葉をちょうだい」と伝えてしまうことです。
身も蓋も風情もありませんが、
この方が彼の気持ちを何倍も早く知る・受け取ることが出来ると思います。

また、相手側も自分に求められているものが分かりやすいと感じられるでしょうし、
お互いにとって円満なコミュニケーションに結びつきやすくなるかと思います。

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とはいえ、素直に「○○して欲しい」と言えない場合もありますよね。

例えば、本当はただ愛して欲しいのに、
「なんで愛してくれないの!」と相手を責めてしまうことがあります。

そういう場合は、なぜ自分は素直になりたくないのかと自問してみるんです。
こういう時間を持つことは、同じ過ちを繰り返さないためにも、
実はとても有意義なことだと思います。

なぜなら、そこには自分の負のパターンが詰まっていたりするので、
そのパターンを見つけ、改善させていくことによって、
本当に欲しいものが手に入りやすくなったり、
本当に愛したい相手を喜ばせることが出来るようになったりするからです。

わかって欲しい、気付いて欲しい、愛して欲しい。

そうした欲しいものが得られなかった時、
いつも相手に怒りをぶつけてしまうというパターンをお持ちの方は、
その怒りに覆い隠された本当の気持ちを見つめてみましょう。

怒りは感情のフタと言われていまして、
そのフタの下には悲しみや寂しさが隠されていると言われています。

ですから、相手にそのフタを投げつけるのではなく、
フタの下にある悲しみや寂しさを優しくすくい上げ、
それを丁寧に差し出すイメージをしてみると良いかもしれません。

「なんで分かってくれないの!」
「いつになったら気付いてくれるの!」
「どうして愛してくれないの!」

極度の悲しみや寂しさ、惨めさや悔しさのあまり、相手めがけてフタをぶん投げたくなる気持ちはよく分かる気がしますが、例えば「こんなにもあなたを大切に想っていて上手くやっていきたいと思っているのに、それが分かってもらえていないように感じて悲しいよ」というような伝え方を目指してみましょう。怒りのフタの下にある感情を主題にするイメージですね。

また、いざという時に別の感情に邪魔されず本当に伝えたいこととつながれるように、
どこかの時点で練習しておくことも大切なことなのかなと思います。

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先に挙げた「言葉にしなくても通じ合っています」という関係。

もちろん、そういう関係性を築いている人達もいるのでしょうが、
それは長年連れ添った間柄だったり、
何度もぶつかり合って仲を深めてきた結果だったり、
たくさんのコミュニケーションを重ねてきたからこその成果だったりするのでしょう。
(それでも「あれ」とか「それ」で通じるくらいでしょうか。)


そこに到達するには長い年月が必要なのかもしれませんが、
もし、私達が思いや考えを素直に言葉に乗せて表現していけるならば、
その時間をいくらかは短縮出来るのかもしれません。

それまでにどれほどの言葉を交す必要があるのかまでは分かりませんが、
ポジティブな面ばかりでなく、
ネガティブなコミュニケーションもきちんと大切に扱っていくことで、
バランスの良い素敵な関係を築いていけるのではないかと思います。

 

 

お読みいただきありがとうございました。

来週はなかやしのぶカウンセラーが担当致します♪ お楽しみに!

 

クローバー クローバー クローバー

 

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