言われたことしかしてくれない男性への疑問 | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

言われたことしかしてくれない男性への疑問

中山塁

 

こんにちは、カウンセリングサービスの中山塁です。

 

毎週水曜日は「素敵な愛の育て方」というテーマで、東条正貴、私・中山塁、なかやしのぶ品田沙織新メンバーですキラキラの4人が交替でお届け致します。

 

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食卓に料理が運ばれてくる中、
夫や彼氏は椅子に座って箸が出てくるまで待っている。
いや、箸くらいは自分で出してよ、と。

そんなお客さんのような男性達のお話を伺うことがあります。

男性ってどうしてああなんですか?こうなんですか?など、
そうしたご質問(詰問?)をいただくことも少なくないので、
今回は言われたことしかしてくれない男性について、

なぜそうなのかということを、心理学をちょこっと交えて考えてみたいと思います。

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カウンセリングでも本当に痛感することが多いのですが、
女性側の発信する言葉や態度の意図って、
男性側にほとんど伝わっていないように思えます。

例えば男性に・・・、

「お皿を洗っておいて」と言えば、お皿は洗ってくれるものの、
その横にある鍋やフライパンは洗ってくれないとか。

「お鍋もフライパンもあるのに、どうして洗ってくれなかったの!」と言えば、
男性は「だってお皿を洗っておいてと言われたから」と答えると思います。

また、たまに買い物を頼めば、いつもと違うメーカーのものや、
普段は買うことの無いような高額なものを買ってきたり、
キャベツとレタスを間違えたり、
お肉はグラムでなくてキログラム単位で買ってきてしまったり。

「どうしてそうなったの?」と聞けば、
メーカーなんて意識せず全部同じものだと思ったとか、
美味しそうだったので値段は気にしていなかったとか、
野菜の区別が付かなかったとか、量は多い方が良いと思っただとか、

そんなバカな!という答えが返ってくると思います。

「雨が降りそうだから洗濯物、見ておいて」と頼むと、
「雨が降ってきたよー」と知らされるとか。
もちろん、雨が降る前に取り込んで欲しいの意なのですが、
そこまで考えが回らない男性もいるようでございます。

女性の皆さんは似たような体験をされた方もいらっしゃるのではないかと思います。

このように、男性は「言われたままのことしかしない」というか、
何と言うか「言われないと気付けない」ところがあるようなのですが、
それは単純に「雑だから」ということでは無いように思います。

もちろん、一連の体験として学んでいないからというのはあるとは思いますが、
どうも我々男性は、物事をシンプルに見過ぎているところがあるようなのです。


例えば、あなたが家事に追われてしんどそうにしていても、
男性はあなたが家事をしてるな~くらいにしか見ていないのようなのですね。

女性だったらいろいろと気付くポイントがあっても、

男性はボーッと見ているだけなので気付けないのです。
要は、見ているようで見えていないのですよね。

それって興味が無いからなんじゃないの?と思われるかもしれませんが、

もっと単純に、注目する部分の違いから来ているのでないかと思います。
女性は家事の中身まで見ていますが、男性は家事という大枠しか捉えられないみたいな。ですから雑だからとか興味が無いからというよりは、その視点の違いなども「気付けない」原因のひとつであるように思います。

そう。女性視点では見れば分かるようなことも、考えれば分かるようなことも、
男性視点では見えてもいないし考えもしていなかったのかもしれないのです。

だとすれば、いろはのいも知らない人に中途半端なお願いをしても、

言われた通りにしかこなしてもらえないのも分かる気がしませんか?

ではどうしたら良いのかというと、率直に伝えるのが良いのです。

溜っている洗い物は全部洗っておいて欲しい。
どこどこのメーカーの幾らくらいのものを、○個買ってきてね。
キャベツが欲しいならキャベツの写真を送る(笑)
雨が降りそうだから洗濯物を取り込んでね。

面倒でも、このようにしっかりと伝えておくと揉めごとは減ると思います。

私がいつもお伝えしている、“具体的に伝えないと、男性には意図が伝わりませんよ”というのはこういうことなんです。大袈裟でも何でもないのです。

何で一から十まで言わないと分からないの!と憤りを感じられるかもしれませんが、
そこには男女の視点の違いという致し方ない事情があるのかもしれないと思ってみてくださいね。

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また、別のコミュニケーションの場面であっても、
そうしたすれ違いのようなことが起きます。

女性同士であれば察してくれて伝わるようなことであっても、
男性には「察して欲しい」が通じないというものがあります。

それについては「言われないと分からない」の他に、
多くの男性が苦手とする感情の分野に関わる問題もあるようです。

男性って、我慢が当たり前になってしまった生き物みたいなもので、
小さい頃から「泣くな」「怖がるな」「甘えるな」といった感じで、
悲しいとか怖いとか寂しいとか、そうした色んな感情を抑圧しないと、自他共に男の子として認められなかったんですね。

そうして我慢して耐えて育ってきたことにより、
感情は「感じる前に抑圧」され、より理性的に生きるようになっていくのです。
その結果、感情を抑圧するのは大得意になったのですが、
知らない内に、感情を感じることに不慣れになってしまっているのですね。

自分の感情すら感じたり扱うことが不慣れなのですから、
他人の感情を扱うなんて当然ながら出来ない訳です。
ですから、相手の感情を深く読み取って状況を読み取ろうとすることも、
深く共感することも出来なかったりするのです。

そうなると、あなたが怒っていたり悲しんでいたとしても、
彼はあなたが「怒ってるんだな」とか、「悲しそうだな」とか、
そのくらいのことは辛うじて分かるにしても、
なぜ怒っているのか、悲しんでいるのかまでは分からないのです。

それでも彼なりのやり方であなたの機嫌を取ろうとするのですが、
男性は感情より頭で解決策を考えようとする分、
あなたからすると「この人は何も分かってない!」と感じるような見当違いな解決策を提案してしまうこともあると思います。

そこで彼を責めてしまいたくなる気も分かる気がしますが、ただこれは、どうしたら良いか分からないから対処出来ないだけの場合もあるものです。

ここでもやはり、男性はどうしてあなたがそういう心境になったのかなど、
そのいきさつが見えて(認識して)いませんから、しっかりと伝えてあげてください。
(「見ていれば分かるはず」は、女性同士でしか通じないのかもしれません。)

その場合は、「私は今、○○で△△だからしんどい・悲しい。
だから□□して欲しい」というように伝えてみましょう。
出来るだけシンプルに。

もちろん、伝えたからといってすぐに彼が変わるかというとそれは分かりません。
でも、次第にあなたの視点を学ぶコツを掴んでくれるかもしれませんので、
根気強く伝え続けていくのが良いかと思います。

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「考えれば分かることなのに、どうして分からないの?」
「この程度のことがなんで出来ないの?」
「普通、見れば分かるでしょ!」

言われたことしかしない・出来ない彼やご主人に対して、
時にはキツく当たってしまうこともあるかと思います。

でも、その反応に対しての彼らの言い分や心情としては、
言われたことをやったのに怒られるなんて心外だとか、
言われていないことを求められても困る、なのかもしれません。
良かれと思ってやったのに文句を言われたと感じるかもしれませんね。

男性も、出来れば彼女や奥さまの役に立ちたいと思っていると思いますが、
あまりキツく当たられると、それなりの不満を抱いてしまいます。

誰だって怒られるのは嫌だと思います。
まして、愛している人からガッカリされるのは辛いと思います。
まあ、男性ですからその辛さも抑圧したり、怒りに変えてしまうんですけれどね。

ですが、心の奥底ではしっかりと傷が刻まれていて、その傷は彼氏やご主人が、
“あなたの彼氏・夫である自信”にヒビ割れを入れていくものとなるかもしれません。

また、同性同士ならすぐにわかり合える表現だとしても、
残念ながら、異性相手では通じないこともたくさんあります。

ですから、パートナーと仲良く幸せに暮らしていくために、
または、上手に付き合っていくためにも、男女の感覚や視点の違いを理解してコミュニケーションを取るようにしていけると良いかと思います。

そして何より、自分がストレスを溜めないようにしていくためにも、
異性への新しい理解を得られると良いのかもしれませんよね。
 

 

お読みいただきありがとうございました。

来週はなかやしのぶカウンセラーが担当致します♪ お楽しみに!

 

クローバー クローバー クローバー

 

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