まだ寒い日も続いていますが、桜の花も福岡ではそろそろ満開です!そんな中でも、マママに来ている子どもたちは着実に成長し芽を伸ばしていっています。 

 

 今回紹介するのは、日常の生活空間で物の名前を覚えることに挑戦中のAちゃんです。物の表出的命名といって、「これなぁに?」と物を指さしながら聞いたら、その物の名前を言うという課題です。デスクセラピーでは結構できますが、それを日常へ入れる般化が課題です。 



 

 

 マママのキッチンのあるプレイルームでやってみると、、Aちゃんは身の回りの物の名前を全く言えませんでした。コップ、椅子、ポット、、、全滅です。 。

 

 そこで、エラーレスラーニングで教えました。最初は「イス」と「コップ」です。大人が物を指さしながら「イス」と言うのを真似(音声模倣)させるところから始め、『これなぁに?』の質問の言葉を入れていきます。「イス!」と答えさせます。これはできました。最初に答えを模倣させておくところがポイントです。徐々に音声模倣を取り除き、『これなぁに?』のみして「イス」と答えられるようにします。強化子もあまり使いません。 
 

 また、イスなら子供用から大人用、リンゴなどのデザインが使われたものまでいろんな種類のリアルなイスでちゃんと「イス」と答えられるようにしていきます。コップも同じで、キッチンから取り出して、ガラス製からプラスチック製、取っ手の有り無しなど違っていても「コップ」と言わせます。 
 

 Aちゃんは時間をかけて、ひとつひとつ言える物を増やしていきました。「イス」「コップ」「ゴミ箱」「くつ」「カサ」……今では十種類を軽く超える物の名前を、指差しで「これなぁに?」と聞くと答えられるようになりました。すごい!やった~! 
 

 今後は身近な物からどんどん種類を増やしていくのと合わせて、「なにしてる?」で動作も答えられるようになるのを目指します。Aちゃんはこちらも「すわってる」「たべてる」などの動作で練習中です。 

 

 いずれはこの二つを組み合わせて、日常生活の中で「イスすわってる」などの二語文が言えるようになるように……という願いを抱きつつ、今はベースになる一語文に丁寧に取り組んでいます。言葉でのやり取りの幅を、少しずつ広げていきたいですね(^^)/(あ)