会数05:儲けで機械買ったと喜ぶ社長に水を差す | 面白くて役に立つ。会社数字のポイント! -愛知県豊田市の大澤税理士事務所-

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分かりやすくて役に立つ

 

会社の数字の使い方の第5回です。

 

今回も前回に引き続き、

 

しつこく会社の安全性をやっていきます。

 

今回のテーマは、

 

最近、儲かってきたから機械買っちゃった!って

 

喜んでいる社長に水を差すお話です。

 

その基本的な部分をテーマにしていきます。

 

 

〇準備

 

前回同様、せっかくなので、お手元に自分の会社の試算表を

 

準備しておいていただくと良いです。

 

なるべくわかりやすく項目分けされている奴がほしいです。

 

勘定科目だけの羅列の場合、

 

足し算してください。

 

あと、電卓も使ってください。

 

文章だけ読んでも、なんとなく、分かったような気になるのですが、

 

あとで、なんだっけ?となりやすいので。

 

ちょっと、もったいないかなーと思います。

 

と、いつもの前置きをしておきます。

 

 

 

〇機械や設備を買うときはたいてい借金

 

機械や設備を買う時、手元資金が豊富であれば

 

自分のお金で買えると思います。

 

こうなっている会社は理想的な会社です。

 

前回お話しした自己資本比率が60%以上はあるでしょう。

 

大型機械や重機が自分のキャッシュで

 

すぱーん!と買えるぐらいなら

 

たぶん自己資本比率は90%近くあるのではないでしょうか?

 

まぁ、たいていの中小企業から見たら

 

理想ですが、ほど遠いのではないかと思います。

 

そのため、ほとんどの会社は銀行からお金を借りていると思います。

 

では、この機械を買うために借りたお金、

 

ちゃんと返せますか?という問題があります。

 

機械を買うために銀行からお金を借りるときには

 

設備資金という名目で借りるはずです。

 

銀行は機械が動いて利益が出る予定だから

 

返せると思われる。という計算で貸します。

 

もちろん、いい加減な根拠ではありません。

 

ちゃんと、考えます。

 

設備の借入金、設備の価格。

 

まずは、ここだけに注目してみましょう。

 

 

 

〇返すためにはいくら稼げばよいでしょうか?

 

さて、機械で儲けてお金を返す。

 

そんな場合、いくら稼げばよいでしょうか?

 

例えば、1,000万円借りて、1,000万円の機械を買った場合です。

 

 

 

 

 

はい、答えは1,400万円ぐらいです。

 

いやー、ずいぶん増えたと思いませんか?

 

これ、飲食店を始めるのに全部借りたとして

 

その金額が2,000万円なら返すのは2,800万円

 

医者が開業するのに2億円かけたら、

 

2億8000万円です。

 

なんでこんなことがおきるか?というと、

 

利益が出たら、それを全部、

 

借金の返済に回すことができるわけではないからです。

 

なぜかというと、借金を返すために必要なお金は

 

税金を引かれた後のお金から返すからです。

 

税金がざっくり30%だとすると

 

利益から30%は税金で目減りします。

 

これを計算式にすると

 

 返せすのに回せるお金 = 利益 × (1-税率)

 

となります。

 

返すのに回せるお金で、借金を返すので

 

 借金 = 返すのに回せるお金の合計

 

ですよね。

 

これを踏まえると

 

 返すのに回せるお金の合計 = 必要な利益 × (1-税率)

 

となります。

 

この式を書き換えると

 

必要な利益 = 借金 ÷ (1-税率)

 

        = 借金 ÷ 0.7

 

ということで、必要な利益は、借金の1.4倍ぐらいになります。

 

まぁ、これにさらに利息が必要ですが。

 

というわけで、たくさんのお金が必要になります。

 

さて、皆さんの会社の貸借対照表から

 

借入金となのついているものを足してください。

 

そして、0.7で割ってみると…。

 

とりあえず返すのに必要な利益が見えてきます。

 

 

 

〇借金の返済は現預金で行う

 

さきほどは、利益の視点から見ました。

 

実際の返済を考える上ではちょーっと違ってきます。

 

よくある説明は、

 

 利益×0.7+減価償却費

 

というのがあります。

 

減価償却費というのは、機械を経費にするときに使うもので

 

あるルールにのっとって計算します。

 

ここでいうルールとは

 

設備の種類によって決められた期間で費用にするという物です。

 

期間は5年だったり10年だったり50年だったり

 

ものによってまちまちです。

 

例えば、1,000万円の物を10年で費用にする場合、

 

1年あたりの減価償却費は100万円になります。

 

この減価償却費というのは費用でありながら

 

お金が会社から出ていきません。

 

なぜなら…、その前に会社からお金を出したからです。

 

そのため、各期で費用になる場合、

 

お金が出ていきません。

 

その分、会社に残っているはず…ということで

 

減価償却費分は返済に回せばよいから…と考えるわけです。

 

でも、これって、本当?と疑問に思わないと危ないです。

 

さて、今年は黒字ですか?赤字ですか?

 

赤字だったら、減価償却費でお金が出ていかなくても

 

会社からはお金が減っている可能性が高いでしょう。

 

さて、会社に残った、減価償却費+利益×0.7は

 

全部、現預金で会社に残っていますか?

 

まぁ、そんなことはないはずです。

 

大抵、何かに使われていることが多いです。

 

つまり、上の理屈では、お金があることになっています。

 

しかし、現実的には浮いたお金はすでに何かに使われています。

 

そのため、純粋に上の式で考えることはできません。

 

結局、返す現預金があるかどうか?にかかっています。

 

 

 

〇利益が会社にキャッシュで残っているなんて幻想だ

 

0.7×利益+減価償却費で返せばよいというのは

 

確かに理屈の上では成立します。

 

が、現実的にはそれ以外にいろいろなお金の流れがあります。

 

そのため、資金繰りに余裕のある会社ならともかく

 

そうでない会社は、あまりしっかりとは残りません。

 

特に特に、減税だ!!と言って、税金を減らすことに注力すれば、

 

基本的にお金は減ります。

 

どんどん、お金のない会社になっていきます。

 

まぁ、いろいろな理由が会社ごとにありますが、

 

結局のところ、本当に現預金がなければ返せません。

 

じゃあ、その現預金はどこから来るか?というと

 

貸借対照表の利益剰余金というのだったり

 

減価償却累計額というのをもとにして

 

会社に現預金がたまり、そこからいろいろな払いをして

 

その後に、お金が残るのです。

 

借金はその現預金で返します。

 

こうした、会社の実際のお金の流れを見るのに

 

キャッシュフロー計算書と言う物があります。

 

これは、会社の現預金がことしどういう風に動いたか?

 

なので、現預金の動きだけにフォーカスしたものです。

 

さて、それでは今、返せるだけの現預金残っているでしょうか?

 

これから、生まれてきそうでしょうか?

 

支払いだけではなく、ちゃんとお金の回収ができそうでしょうか?

 

回収ができるかどうか?の問題は、第2回でお話しした部分です。

 

ずいぶん、入り組んできましたねー。

 

ここでは、シンプルに減価償却費と利益で済む問題ではないというのが

 

重要だということが理解いただければいいかなぁと思います。

 

 

 

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