どんな食にもリスクはある「カンピロバクター食中毒」のことなど。 | 犬のための手作り食[ぐり通信]公式BLOG
2018-09-21 12:51:55

どんな食にもリスクはある「カンピロバクター食中毒」のことなど。

テーマ:犬の食の安全

こんにちは。Office Guriの諸橋直子です。

 

さて、前回のメールで

 

「生食を実践される方は、加熱しない分、微生物汚染に注意した方がいいですね」

 

という話をしたところ、読者の方から感想のメールをいただきました。

 

 

 

「時々生肉を犬にあげています。

メルマガを読んではっとしました…そうですよね、人間の世界でも時々生肉を食べて食中毒が起こっているニュースを耳にしていたのに

犬であれば大丈夫!

犬はもともと生肉を食べていた動物だから!

と思い込んでいた自分を反省しました。

 

もちろん、生食用には信頼のおけるお店で安心なものを買うように心がけていますが、”生”というものを少し甘く考えていた自分を反省です。

 

リスクもあるんだ、ということをもう少しちゃんと勉強しなくては、と思えたのでよかったです。

まさにメルマガにあったように、どんな食事にも、食材にもリスクはあるし、それもきちんと知った上で、大事な愛犬の食事を選べるような賢い飼い主に、私もなりたいです」

 

メールありがとうございます。

 

犬の胃酸は強力なので、ヒトよりは食中毒を起こす病原菌などには強い、という側面があります。

 

それでもやはり、微生物に過度に汚染された食物を口にすれば、食中毒を発症するので注意が必要ですね。

 

生食を実践されている方は結構多いです。

 

もし生食を実践されるのであれば、食中毒を起こす菌で、特に肉に付随するものについては、最低限勉強しておくことが必須です。

 

生食で気を付けたい病原菌の代表は

●カンピロバクター(Campylobacter jejuni)

ですね。

 

人の場合、わずかな菌数でも感染して食中毒を起こすといわれています。

 

犬の場合、症状が出ないことも多いのですが(不顕性感染)、免疫力が弱っているとか、高齢犬、幼犬等で抵抗力があまりない場合は発症します。

 

粘液性の下痢や血便、腹痛、嘔吐などを起こし、発熱や脱水を伴う場合もあるので、結構怖い病気です。

 

と、ここまで書くと、必ず

 

————————————————–

新鮮な肉であれば生で食べても大丈夫なんでしょう?

————————————————–

 

という方がいらっしゃるのですが、肉の鮮度に関係なくカンピロバクター食中毒は起こります。

 

カンピロバクターは家畜の腸の中にいます。

 

と畜場などで家畜が解体処理される際に、食肉にこの菌が付着し汚染されることがあります。

 

なので、鮮度は関係無いですね。

 

新鮮な肉でも、汚染されるときはされるのです。

 

肉に菌が付着しているかどうかは、見た目や臭いでは絶対に分かりません。

 

そういう意味ではとどめを刺すようで申し訳ないですが

「匂いを嗅いで問題ないから大丈夫!」

でもないという事。

 

 

今回は汚染だの、菌だの、嫌な言葉が繰り返し出てきますが(個人的に菌は好きです)何故こういう話をするかというと

 

「何を食べるにせよ、食事をするということは程度の差こそあれリスクを伴う行為ですよ」

 

というのを、ぜひこの機会にしっかり認識していただければ、と考えているからです。

 

しつこいですが、カンピロバクターについていうと、鶏肉はかなりの確率で汚染されています。

 

というか、現在の食肉処理技術ではこれらの食中毒菌を100%除去することは困難です。

 

ちょっと衝撃的ですが、データも引用しますよ。

●厚生労働省によるカンピロバクター汚染調査(カンピロバクター・ジェジュニ)

○市販鶏肉

鶏レバー37/56検体(66.1%)

砂肝6/9検体(66.7%)

鶏肉9/9検体(100%)

出典:カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000126281.html

 

汚染率100%でひえええ!となりそうですが、9検体中9件ともカンピロバクターに汚染されている、というのはサンプル数が少ないからです。

 

たまたま汚染肉に当たってしまった!という感じもします。それでも他のデータを見ても汚染率40%超えというデータが多く

 

「カンピロバクター汚染率、高いなあ…」

 

という感じ。

 

ただ、加熱すれば問題ないわけですから、我が家では犬たちに鶏肉を与える際は、基本、加熱を採用しています。

 

あと、生肉をカットした後の包丁とまな板は、必ず熱湯消毒します。

 

そうしないと、今度は包丁とまな板から他の食品が汚染され、人間も食中毒になりかねません。

 

こういうことも含めて「食の安全」なのです。

 

「●●を食べれば健康になる!」

 

といったふわふわな感じのお話が犬の健康を守る「食の安全」ではなく

 

・食中毒を予防する

 

とか

 

・犬の身体に健康被害を与えないための食材処理の方法

 

というガチンコなものが、私自身が考える「犬のための食の安全」です。

 

こうした食の安全基礎知識が犬の健康を守ります。

 

*犬の生食を実践されている方は、肉の種類や製造工程など、十分気を付けた上で安全な肉を選んでいらっしゃると思いますので今後も引き続き、安全で品質の確かなものを購入するのがお勧めです。

 

Office Guri
諸橋直子

(終)


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