こんにちは。数あるブログの中からご訪問あ りがとうございます。このブログは私の個人 的感想や経験なので1例として参考にしてい ただけたら幸いです。
人と人の間にマナーやエチケットがあるように、国家間にも国際儀礼というものがあります。
国旗の扱いやその国の食事のマナーなど報道で目にしたことはあるけれど自分が関わったことのないプロトコール(国際儀礼)はたくさんあると思います。
国家規模でないにせよ、仕事レベルやプライベートレベルなら人生の何回かはこの国際儀礼に遭遇することは誰しもあると思います。私も秘書業務を通してとても貴重な体験をしたことがあります。
自分が他の国の儀礼に合わせなければならないことはよくあったのですが、その逆というのは意識したことがありませんでした。海外から短期で日本を訪問される方のお相手をするとしてもこちらがあちらの儀礼をできるかぎり守るという意識のほうが強かったからです。
座布団でなく椅子を用意したり、箸ではなくナイフやフォークを用意したり、屈んで襖を開ける必要のないようにドアで開閉できる洋間を用意したり。それがよかったのかどうかはわかりませんがその時は日本文化や儀礼などに気を使わせまいと私は必死に気を使ってしまった気がします。
そういった短期のお客様ばかりを接客していので、日本に長期滞在している方が日本の儀礼をどのように受け入れて実践しているのか知る由もありませんでした。
以前あるヨーロッパの美しい国からうちの研究室に1年留学に来ていた美女Cさんがいました。洗練されたモデルのような外見と竹を割ったようにさっぱりとした性格のCさんだったので、てっきり「何人(なんびと)も平等」の精神の持ち主だと私は思い込んでいました。
ところが、ある日Cさんの意外な面を知ることになったのです。研究室で一泊旅行に行ったときのことです。ご来光でも有名な神社があるので2泊目に朝早起きして行くことになりみんなで和風旅館に宿泊となりました。私と美女Cさんは同室に。荷物を降ろして寛いでいると突然Cさんが「お茶を淹れましょうか?」と声をかけてくれました(*中居さんは来ないシステムの旅館です)。そんなことを期待どころかさせようとも思っていなかったので驚いて狐につままれた顔をしている私をよそにCさんは手際よくポットから急須にお湯を注ぎお茶を淹れてくれました。
そのあと旅館の浴場に2人で言ってみることにしました。
Cさんこういうお風呂大丈夫かな?お部屋にお風呂がついてなかったから仕方なく来たかな?と私の方不安になっていました。ところがCさんは「さあ、入りましょう!」と勢いよくお風呂に入っていきました。どうも日本の学生寮で共同浴場には慣れていたようです。「お背中流しましょうか?」と尋ねてくれたので思わず笑ってしまいました(せっかくの申し出でしたが申し訳ないのでお断りしました)。
お風呂から上がった後寝るまで少し2人でおしゃべりし、次の日は5時集合というボスの指示があったので早めに寝ることにしました。Cさんは目覚ましをかけて電気まで消してくれました。
翌朝爆睡している私を「朝です!起きましょう!」と元気にCさんが起こしてくれました(笑)。そしてきちんとお布団も畳んでいました。
帰りの電車でCさんのもてなしをボスや院生に報告していました。他にも細かいCさんからの気配りが色々あったのです。Cさんは照れながら「後輩ですから」とぼそっと答えました。本当に謙虚で可愛いらしい方です。
昨今の日本では昔の慣習はハラスメントとして理解されることが増えてきたのでボスは私や院生にも気をつけて接してくれています。
悪しき慣習もある一方で「日本らしさ」を感じる慣習は残しても良いものもある気がします。残すべき慣習は日本人より留学生のほうが気づきやすいのかもしれません。
研究室では互いの気持ちに配慮しながらそれを「研究室プロトコール」として実践しています。留学生の中にはそれに感動してくれる方もいます。
余談ですが、予定通りご来光を拝める場所までいきましたがすでに明るかったので微妙な気持ちでひたすらみんなで待っていました。
そこへ通りすがりの散歩の高齢の男性が「朝日もう昇ったあとですよ」と声をかけてくださり、一同撃沈してコンビニで朝ご飯を買って旅館に戻り荷造りしました。
リベンジ計画中です!