言ってはならぬこと  | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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木曽の清流に映え、心触れ合う躍動都市;愛知県一宮市に活動拠点を置く、尾張エクセルです。保守政権を応援しつつ、経済・社会・軍事防衛まで、地域や国内、海外の気になる出来事や話題を、独断と偏見溢れる一味違った目線でブログ提供します。

小生が愛読する日経新聞の8月3日付けの夕刊一面のコラム「あすへの話題」に掲載
された「小生が贔屓しているいる俳優である松重豊の『言ってはならぬこと』」には
なかなか共感をえられたので、一部加筆の上で紹介する。
こういう職業なので、たまに「バラエティ番組」に呼ばれることがある。収録ならば
不測の事態が起きたとしても編集でいかようにも出来る。しかし、生放送であったら
そうはいかない。
これらの番組は台本などあって無いようなものなので、何を喋(しゃべ)るかは その
場次第。概ね映画やドラマの宣伝要員として呼ばれているので、「話を盛り上げよう」
とこちらも必要以上に努力する。
そこで最も気をつけなければならないのが「放送禁止用語」の存在。予(あらかじ)め
スタッフから禁句集を渡され釘を刺されているならともかく、大概は各々の良識に委ね
られる。
「いけない」と言われれば言われるほど言いたくなるのは悲しい性(さが)で、思わず
口走ればCM明けでアナウンサーが、私の代わりに詫びる羽目になる。常に発語の前に
濾過(ろか)フィルターを通さなければならない。

 
かつて、つボイノリオさんの「金太の大冒険」という名曲があった。「金太守って」、
「金太負けが多い」などの下ネタだじゃれ満載の歌詞で「放送禁止」の憂き目にあう。
(注記;「つボイノリオ」さんは、我が一宮市出身のラジオパーソナリティ・シンガー
ソングライターで、小生の母校である「一宮高校」の先輩でもある。「放送禁止歌」と
もいわれ、多くの放送禁止歌を世に出してきた。今も、名古屋の「朝の顔」で活動中)
ネットもレンタルCDもない時代なのに、僕ら子供たちの間では 爆発的にヒットした。
大人や社会が隠そうとする不謹慎なものにこそ子供が熱中するのは世の習いなのだ。
その時代に比べても放送禁止用語の類いは圧倒的に増えた。もちろん、差別を助長する
ような言葉は根絶されるべきだろう。しかしそのガイドラインは各放送局の判断に委ね
られているらしく基準が曖昧で現場が混乱することもある。

 
かの「うま味調味料」の別名「××調味料」も 今は放送禁止用語らしい。どこが差別か、
下ネタなのか、子供には説明しづらいなぁ。
 閑話休題。「日本うま味調味料協会」や「味の素」のサイトによると、「化学調味料」
という表現は、1950年代半ばにNHKの料理番組で、公共放送の立場から製品名を
呼べないため、一般名称として使われていた。しかし、この名称では、うま味が科学的
に認められた5つの基本的な味の1つという特性が表現されていない、さとうきびなど
を元に微生物による発酵で作る製法への理解が得られないことを理由に、1980年代
以降は「うま味調味料」という名称が使われている。
 だがネット上を検索すると「化学調味料無添加」,「化学調味料不使用」と マイナスの
意味で広く使われている。
日本民間放送連盟は、「化学調味料」という表現について、広報担当者がこう話した。
「いわゆる、放送禁止用語というのを民放連で決めているわけではない。各社の判断で、
表現について控えよう、言い換えようと気を付けている。恐らく業界の方々に配慮して、
言い換えたのではないかと思う」と…。