人生にも役立つ「相場格言」④ | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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日経新聞朝刊の「プラス1」に掲載の「人生に役立つ相場格言」からの加筆引用である。
金融相場で長年にわたって共有されてきた投資格言。山あり谷ありの修羅場でもまれて
おり、人生の大きな決断に生かせるものも少なくない。
人生にも役立ちそうな格言を選んで紹介する。今回は、「売買のタイミング編」である。
 
もうはまだなり まだはもうなり

「売買のタイミングの見極め」の格言である。
上昇相場で「まだ上がる」と 思ってはいても、「もう売り時」かもしれず、下落相場で
「もう底値だ…」と思っても「まだ下がるかも」かもしれない。
言葉の意味は、「もう底だと思えるようなときは、まだ下値があるのではないかと 一応
考えてみなさい。反対に、まだ下がるのではないかと思うときは、もうこの辺が底かも
しれないと反省してみてはどうか」というものだ。
米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏の名言にも「他者が貪欲な時に恐怖
心を抱き、他者が恐怖心を抱いている時こそ貪欲であれ」とある。
「他の人の動きに流されず、自らの指針に従う行動が必要だ」と説くこの格言は、人生
の岐路にも役に立つものだ。
つまり、微妙な相場の変化に対して、自分だけの独善的な判断を振り回すことが 如何に
危険であるかを説いた言葉といえよう。
 
二度に買うべし 二度に売るべし

「タイミングを分ける」という格言である。
投資を始めるときに、いきなり大きな金額を投じて売買するのでなく、まずは 様子見で
少しだけ売買する慎重さが重要である。
一度で大きなリスクを取るのではなくて、少しずつ挑戦することの必要性は、人生でも
まったく同様である。
自分の判断が 本当に正しいかどうかは、結果を見てみなければ分からない。買ってみる
か、売ってみるかして、さてどういう結果が出るか。当たりか、それともはずれか…。
いくら自信があっても、相場がそのとおりに動く保証はまったくないのである。
「相場は相場に聞け」ではないが、まず相場にさぐりを入れてみる。つまり打診をして、
自分の判断の当否を確かめてはどうか。その結果、予想通りであることが分かったなら、
そこで初めて本格出動してもまだ十分に間に合うはずだ。
一度にどっと出ていって失敗することを考えれば、このくらいの手間ヒマは、惜しむに
価しない。いわば、「石橋を叩いて渡る」が如き慎重さが、株式投資には何よりも必要
となる。「二度に買うべし 二度に売るべし」は、その慎重さを説いた教訓である。
同時にこの教訓は、「一度目の買いで得た自信と確信が、二度目の買いを力強く支えて、
したがって思い切った行動がとれる基盤となる」という効用も説いている。
 
頭と尻尾はくれてやれ

「欲張りすぎないことが重要である」という格言である。
相場の最も安い水準や高い水準を確認してから、その水準から 高くなったり安くなった
ところで売買するという格言である。相場のピークやボトムを予想して、売買に 成功し
続けるのは不可能に近いだろう。ほどほどで満足するという考え方は、人生にも通じる。
「頭と尻尾はくれてやれ」の本質的なところは、「利益が出たところで終わりましょう・
利益が出たところで手を打つべきですよ」といった点にあると考えられる。
自身が売ったあとに株価が更に上昇したとしても「その儲け損ねた利益は 他の人たちに
あげますよ」といった意味合いとなり、その儲け損ねた利益を指して「頭や尻尾」という
比喩だともされている。
 
三割高下に向かえ

「欲張りすぎないことが重要である」ことを戒めた格言である。
相場が上がれば、際限なく欲の爪を伸ばし「とことん上がるまで売るものか」というタイプ
の投資家が多い。その欲が災いして、取れるものも取れずに、あまつさえ損勘定になって
しまう例も多いようだ。
そこで、あらかじめ目標を立てておき、「何割上がったら後はどうあろうとも利食い売り
しよう」とする戦法がある。ただし、これは波乱含みの相場には通用しにくい面がある。
普通の穏当な値動きのときだけに応用すべきだろう。例えば1000円の株式を買ったら
3割高の1300円で売るわけで、いわば「投資資金の効率(回転率)を高めよ」という
教えである。むろん この戦法をとる限り、余計な迷いを寄せつけないという効用もある。
そうした個別の株式に対する戦法を教える他に、相場全体の動きを把握する意味も持って
いる。つまり「3割」というところは、「上げにしても下げにしても一つの転機になる」と
いうものだ。したがって、ある出発点から3割上がったところは「売り」、3割下がった
ところは「買い」のサインと見るわけである。2割、3割の高下(高安)まではその相場
の流れに従うのが自然というべきだろう。
 
買いは技術、売りは芸術
「始めるよりも、やめる方が難しい」という格言である。
株を買うタイミングの見極めは 学習をすれば身につくが、株を売るタイミングを見極める
にはセンスや才能が必要とされる。投資を考えるときに 「企業の業績見通しや財務情報、
株価水準などを調べれば買いの判断がしやすい」ものである。
この相場格言は、株価の上昇・下落のスピードの特徴を例えた言葉であり、株を売却する
タイミングが難しいことを教えている。