2023年3月31日をもって20余年勤務した北海道教育大学を退職しました。

臨床心理学を学びたい大学院生(修士課程)の学生たち300人以上と関わってきた日々でした。

 

世間的には大学教員というのは社会的ランクが高いのでしょうが、

大学教員になったために得たものと、失ったものと両方あるなーと思っています。

 

得たものは、多くの学生たちと関われたこと。

それぞれの人生と関わり、共に歩み、悩み、将来を語ることができました。

みなさん、大学院での学びを得て、臨床心理士として、あるいは教員として社会で生きていっています。

 

失ったものは、やはりどうしても臨床の時間が足りない。

現場にいれば朝から晩まで臨床ですが、大学教員は相談に割ける時間が限られます。

そして、大学の相談室に来る方は「お忙しいところすみません」とおっしゃる。

堂々と来ていただいていいのですが、大学教員が多忙な中、カウンセリングに時間を割いているという感覚になってしまう。

カウンセリングの基本は対等な関係にあるのに、クライエントさんにすると、そうならない。

 

 

これから今までの糧を活かし、失ったものを取り戻して「る~しっど」に訪れる方と歩んでいこうと思います。