●幸せなお金持ち短編集「③夢の株式市場」マヨ♪

＜お詫び＞

先月末にFBアカウントの停止を受け

申請しても何の連絡もありませんｗ

なので、

新しいアカウントを作ってみました！

よろしくです。

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＜時生ショートストーリー第3話＞

「あなたの夢、
上場してみませんか？」

時生（トキオ）が
ひとりでカフェにいた午後のこと。

ラテを飲みながら、
スマホをぼんやり眺めていたとき、
何気なく開いた広告に、
その文字が躍っていた。

「夢を…上場？」

思わず声に出しそうになり、
近くの席の女子大生に
チラ見された。

広告に書かれた
QRコードを読み取ると、
「ドリーム証券取引所」
という名前が出てきた。

指定されたのは、
駅近くの雑居ビルの一室。

中に入ると、
スーツ姿のスタッフが
笑顔で迎えた。

「ご来店ありがとうございます。
あなたの夢、上場してみませんか？」

冗談半分で、時生は答えた。

「夢なんて、
大したもんじゃないですけど」

「大したかどうかを決めるのは、
社会ではなく
“共鳴する誰か”です」

そう言って、スタッフは
タブレットを差し出してきた。

《あなたの“夢”を入力してください》

少し考えたあと、
時生はこう書いた。

《大人が安心して
昼寝できる国をつくる》

スタッフは深くうなずいた。

「いい夢ですね。
上場申請、通りました」

数日後。

カフェでラテを飲んでいると、
スマホに通知が届いた。

《あなたの夢が
上場しました》
初値：3ドリームコイン

「うわ、本当に…」

ドリームコインという
謎の単位で、
夢の価値が日々変動するらしい。

初日は誰にも見向きもされず
2コインに下落。

しかし数日後──

友人が「面白い」とシェアして
7コインに上昇。

SNSで「くだらない」と叩かれて
2コインに暴落。

そして、どこかの
TEDスピーチで引用されて、
一気に1000コインまで爆上がり！

スマホに通知が届いた。

《あなたの夢が
多くの人に希望を与えました。
利確しますか？
保持しますか？》

時生は少し考え、
“保持”を選んだ。

「お金にはならなくても、
この夢は、持っているだけで
少し誇らしいから」

その夜。

夢の中で、見知らぬ子どもが現れた。

「おじさんの夢のおかげで、
ぼく、安心して昼寝できる国に
住めてるよ」

目が覚めると、
スマホにはまた通知があった。

《夢、永続認定。
これからも配当として
“希望”を届けます》

📝あとがき（時生より）

夢ってさ、
“叶えること”よりも
“分けられるか”が
大事なんじゃないかと思う。

応援されて、笑われて、
忘れられて、
また思い出されて。

その繰り返しで、
夢の価値は育つんだね。

今日も、自分の夢が
誰かの中で
ちょっと上昇してたら、
それだけで、うれしい。