すばらしき世界 | 五十嵐総合事務所のブログ

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映画です。いい映画でしたので感想を書こうと思います。

役所広司主演の映画ですが、最初この映画見るのを躊躇していました。極道ものっぽい感じがしていたのです。しかし、実際見てみると極道ものではなく、元ヤクザの出所後の社会復帰の映画です。

 

いろいろと共感できる部分が多かったです。塀の中に入っている人たちの一種の共通性があると思うのですが、このようなことをすると捕まって塀の中に入れられてしまう、だから衝動があっても(暴力的な衝動や性的な衝動)、やめておこう・我慢しておこう、ということができない、やるのが難しい人たちが一定数います。それは生い立ち、脳の回路の問題それとも個人の特性?

 

私も保護司をやっていて、対象者と5人ほど関わって来ましたが、残念ながら保護観察期間中に再び罪を犯す彼ら彼女らを見てきました。この映画も踏まえて先に書いた共通性を感じます。

 

役所広司の演技は見事でした。今までの彼の役はいわゆる荒くれ者の役は見たことなかったので、最初は元極道の設定であっても「いい人」にしか見えず、違和感がありました。それがまあ物語の重要な箇所でちょっとやばい人の片鱗をだんだん出してきます。完全にちょっとやばい人にしか見えなくなっていきます。

そういう人物ですが、たまに見せる笑顔とか最高なんですよね。ドキュメンタリーっぽくも感じました。

 

原作を調べると佐木隆三さんですか。たしか北九州在住でしたね。この方。北九州の凶悪事件で本を出しており読んだことがあります。映画内で「筑前町」とか「筑紫野」なんて言葉が出てきます。主人公の出身が筑紫野という設定です。よく博多出身とか炭鉱のある筑豊出身はありがちですが、筑紫野出身で設定しているところに面白さを感じます。

 

いい映画でしたので、皆様も是非!