とある昼の出来事でした。蕎麦を食べたいと思い、11時によく行くお蕎麦屋さんが空いているかと思い、そのお蕎麦屋さんに足を運びました。その時間に参りますと、営業は11時30分開始と書いてありました。30分くらい待てばいいのですが、気の短い私は、直ぐに入れる11時営業開始のお店を求めて、一旦、車をお店がありそうな場所に向かって走らせ、同時に同乗者にGoogleで調べてもらうことにしました。

 

同乗者に「ここら辺のお蕎麦屋さん」と訊(き)きますと、凡(およ)そ「ここら辺」ではない検索結果が出てきました。開店までの待ち時間無しでお蕎麦を食べたくて、Google先生に訊いたのに、どう考えても県外のお店にその時間から向かう気にはなれません。多分、新潟にGoogleが認識する様なお蕎麦の専門店はないのかもしれません。

 

食べに行こうと思ったのが、新潟市の江南区だったのですが、そこから、20キロ以上も離れたところばかりが検索結果に挙がり、検索方法を変えてみました。江南区は横越に近かったので、隣の阿賀野市にはあるかもしれないと思い、「阿賀野市 蕎麦」と検索すると、何軒かありました。「よし!」と思い、そのお店のホームページを開くと、ご丁寧に「本日臨時休業」の案内が目に入って来ました。よりによって、その日に合わせなくてもいいじゃないですか。頻繁にお蕎麦屋さんになんて行かないのですから、お店の臨時休業の日と私の食べたい日が被らなくたっていいじゃないですか。

 

これは、諦めるしかないと思い、再度江南区のお蕎麦屋さんに足を運ぶことにしました。戻った時間は、11:10くらい。それから車で待機しておりますと、お店の中が少しだけ慌ただしそうになっておりました。人影がチラついた様な気がしたり、こちらに視線を感じたり…

 

入り口の方に暖簾と思しきものを持った人影が見えました。営業時間は11:30からなので、行儀よく11:30まで待つつもりでおりましたが、お店の人が「鍋のお湯が煮えるまで、中で待っていて下さい。」と声を掛けて下さいました。ご好意に甘え、中で待つことにし、注文を先に訊いてもらい、気長に待つ事にしました。

 

お店の人も、申し訳なさそうに「お待ちくださいね~。」と仰るのですが、逆にこっちが恐縮です。そりゃ、気は短い方ですが、ルールに則った上で、我儘(わがまま)なので、時間前に来て、「遅い!」だの「早くして!」とか無粋な事は申しません。

 

そんな事を思っていますと、美味しそうなお蕎麦が思った以上に早く出てきました。もし、急いで早めてくれたとしたら、とても申し訳ない。そんな事を思ったか、思わなかったか覚えていませんが、頂いたお蕎麦はスッキリとした味わいのこだわりが垣間見えるものでした。

 

思えば、この件(くだん)のお店によく来るのは、気分がいいからなのです。窓に映る阿賀野川。爽快に往来する車。春夏の暖かい日には、テラスで頂くお蕎麦は格別なのであります。それから、座る椅子やお店の中のオブジェ等も何らかの拘(こだわ)りがある様で好きです。

 

ほんの30分程の僅(わず)かな待ち時間を待ったお陰で温故知新、というと言い過ぎかもしれませんが、確実に気分の良いお蕎麦を頂く事ができたことは事実です。

 

今回参りましたお店は、新潟県新潟市江南区江口2101-1にあります、「あが家(や)」でした。当社アルファ企画があります曙町からは、7.5キロ程のところです。

(担当:会田)