先程の続きとなります。

            ・・・・・では・・・・・・・  

突然OFFになると今まで動き回っていたのはなんでだろうと怪しまれてとんでもない誤解を受けたりする。車椅子を押して歩いていた人が倒れて動けなくなり、代わって車椅子に乗らないといけないようになる、見ている人がおかしい、怪しいと思うのも当然だが、患者はもう自力でどうにかできる段階にはない。OFFはうつの気分を伴うのでやる気が無くなったり涙もろくなったりする。やろうとしてもできないので悲しくて悔しくてそのジレンマに情けなくなる。

  そのことを周囲に分かって貰は無ければ誤解をうけたまま疎外されるのですますつらい立場に身を置く事となる。

薬の作用と副作用にとにかく振り回される日常である。家族にも分かってもらえないと患者が嘆く背景はこのようなものである。

こうした認識の違いから患者がSOSを発したとしても手を貸してもらえない、あるいは黙って見ていられる。あるいは無視されてしまうなんていうことになり精神的にも行き詰まってうつ状態が酷くなる場合もある。いっしょに暮している家族にすらわかって貰えないとすると、知らない人にこうした状況をわかって貰うのはまして難しい事である。  

 

ジスキネジアはONて゜゛薬が効いている時患者の身体が勝手に動てしまう状態を言い、人によっては出方も違う、見た目が悪いだけなら我慢するが不都合なのは危険を伴う点である。

これは自分の意思ではない所に原因があるので患者にとっては悲劇なのである。気を付けようにも気を付ける事が出来ない。

ジスキネジアを抑え上手く薬を効かせる道を探すことは至難の業である。若年性パーキンソン病患者の生活の質はこのサバイバルで勝利していかなければならない。ある程度のレベルを保って10年、20年やっていくには病気の特性を知り生活の仕方を自分なりに工夫して日々コントロールしていかなければいけない。同じことをずっと続けて一定のレベルを保つことは難しい、パーキンソン病は長い闘病生活ゆえに独自の工夫をしていかなけば、容易な事では生き残ることが出来ない。

病歴を重ねると加齢という問題も生じて来る。常に自分の状態をチェックし修正を加え工夫しなければ、対処できなくなる。諦めてしまえばそこで終わり。翻弄されながらも、たくましく生きて行きましょう。

 

                          ウキゴン