今一番注目されている周波数帯です。
特に混雑しているのが、産業科学医療用周波数帯(ISMバンド)です。
ISMバンドは「通信設備以外の高周波利用設備から発射される基本波又はスプリアス発射による電界強度の最大許容値を定めない」と、電波障害や電磁両立性などに対する規制が緩やかです。
ISMバンド本来の目的は、無線通信以外に電波を利用することであり、そこでは重要性の低い無線通信にしか割り当てる事が出来ないはずですが、ISMバンドは国際展開において有利である為、米国を中心に混信を前提に、新規の無線通信機器 コードレス電話、Bluetooth(無線PAN)、無線LAN(Wi-Fi)等に対し許可を与えてきたがISMバンド本来の利用目的ではない。ITUの意図とは別に携帯やWi-Fiが普及してしまった? と言う訳で、マイクロ波は干渉が激しいのです。
総務省のHPでは、周波数帯ごとの主な用途と電波の特徴 で以下のように説明しています。
★UHF極超短波(Ultra High Frequency)
周波数:300MHz~3GHz、波長:1m ~0.1m デシメートル波とも
デシメートル波は、VHFに比べて直進性が更に強くなりますが、多少の山や建物の陰には回り込んで伝わることもできます。伝送できる情報量が大きく、小型のアンテナと送受信設備で通信できることから、携帯電話や業務用無線を初めとした多種多様な移動通信システムを中心に、地上デジタルTV、空港監視レーダーや電子タグ、電子レンジ等に幅広く利用されている。
★SHFセンチメートル波(Super High Frequency)マイクロ波とも言われる
周波数:3GHz~30GHz、波長:10cm~1cm
センチメートル波は、直進性が強い性質を持つため、特定の方向に向けて発射するのに適しています。
伝送できる情報量が非常に大きいことから、主に放送の送信所間を結ぶ固定の中継回線、衛星通信、衛星放送や無線LANそして5G携帯にも利用されます。
この他、レーダーもマイクロ波の直進性を活用した利用システムのひとつで、気象レーダーや船舶用レーダー等に利用されています。
★EHFミリ波(Extra High Frequency)
周波数:30GHz~300GHz、波長:10mm~1mm
ミリ波は、マイクロ波と同様に強い直進性があり、非常に大きな情報量を伝送することができますが、悪天候時には雨や霧による影響を強く受けてあまり遠くへ伝わることができません。
このため、比較的短距離の無線アクセス通信や画像伝送システム、簡易無線、自動車衝突防止レーダー等に利用されている他、電波望遠鏡による天文観測が行われています。
★サブミリ波
周波数:300GHz~3THz、波長: 1mm~0.1mm
サブミリ波は、光に近い性質を持った電波です。
現在の技術では巨大な無線設備が必要で、また水蒸気による吸収が大きいという性質があるため、通信用としてはほとんど利用されていませんが、大気の影響を受けない電波望遠鏡による天文観測が行われています。
ALMA アルマ望遠鏡による天文観測
アルマ望遠鏡 ~宇宙への究極の挑戦~
尚、周波数割り当てに興味がある方は、ここをクリックしてください。
マイクロ波の利用は、
1.無線や放送などの直接信号をやり取りする通信、
2.物質を振動させて熱を利用するマイクロ波加熱
3.反射波を利用するレーダーと物質の固有信号を利用する探査
などが有ります。
1&2については、マイクロ波加熱は「マグネトロン」の電子レンジで、通信についても「電波で飛ばす」で説明していますので、次回はレーダーを取り上げます。
ところで、地球は不思議な惑星だなぁ~ と常々思っています。
地球の大気は、人間に都合よく光と電波のところで「大気の窓」が開いています。
お陰で、夜明けと共に澄み切った景色を見ることや夜になれば星空を眺め天体観測も出来ます。
電波も使い放題です?但し波長が1mm以下だと窓が閉じ始めます。
人間に有害な放射線などは完全にブロックしています。
そして惑星にしては、異様に大きな月が地球の周りを絶妙な位置で回っているので潮の満ち引きや皆既日食・金環月食を見ることが出来ます。
私は、月が有るお陰で地球のマントルは固まらずに流動化しているのではないかと思っています??
月も中心から7~800kmは液体の性質を持っていて境界では地震が発生するそうです。
月食を理解する
太陽の本当の動き
地球を守るバリア-地球磁気圏
躍動する磁気圏 磁場から宇宙の謎にせまる
以上です。
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