復職後2年を経ての【働く、を思う】 | a depressed and fragile mechanical engineer

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うつ病患者として、機械技術者として生きる小市民が、仕事や治療の日常生活、裏話、ウンチク、経験談、失敗談を綴ります。それと並行して読書で出合った本の紹介と論考を披露します。

こんばんは。
機械技術者「おだぐ」です。


2012年12月に今の職場に病気休職から復職して2年ちょっとが過ぎました。

※ちなみに病気休職は二度目です。

その後の復職過程を健康面というよりも「働き方」という観点で反省してみようと思います。



さて、2013年7月に私は【働く、を思う】というお題で3件のブログ記事を残しています。


【働く、を思う】(1)サポーティング・プレイヤー
2013年07月08日
http://ameblo.jp/odagu/entry-11569002297.html

【働く、を思う】(2)トリックスター
2013年07月09日
http://ameblo.jp/odagu/entry-11569576437.html

【働く、を思う】(3)アナライザー
2013年07月10日
http://ameblo.jp/odagu/entry-11570230221.html


簡単に要約すると、

・プレイング・マネジャーとしての復帰はなかなか難しい。

・周囲へのサポート業務に力を入れるサポーティング・プレイヤーを目指す。

・周囲の業務にあえて「ノイズ」を入れることで業務の活性化を促すトリック・スター的な役割も取り入れる。

・一見相反するサポーティング・プレイヤーとトリックスターの両立には自分本来の能力としてのアナライザーとしての役目が根底にあるようなので、それを上手く使う。

という自己分析&考察でした。




さて、復職二年を経て、今の働き方はどうでしょうか。

変わらない点、変わった点に分けて挙げてみましょう。



■2013年7月から変わらない点

①サポーティング・プレイヤー、トリックスター、アナライザーとしての役割はそれぞれ果たしている。狙い通り!!

②体調、睡眠状態は残念ながら不安定。
 ※体調不良理由で午前中にお休みすることもまだあります。

③担当部門、技術分野もほとんど変わらず。

④出張業務はまだ控えめ。ほぼゼロ。

⑤職制上は管理職だけど、部下はいない。
 ※ただし若手からの相談はときどき受ける。



■2013年7月から変わった点

①当時は時間短縮勤務。
 今は週5日のフルタイム勤務に移行。

②原則として残業は禁止のままだけど、突発トラブルで止むを得ず残業することはある。
 ※上司にはかならず報告して状況把握はしてもらっています。

③研究開発テーマ、業務分担は複数に増えた。
 ※ウチの職場では一人当たりの担当テーマは2桁くらいあるのは普通です。
  まだそこまでのレベルには戻っていません。

④上司を通さずに(=正規の指示命令系統を超えて)飛んでくる依頼が増えた。
 ※この点は上司が問題視しているため、是正の途中。

⑤健康状態に問題を抱えていることを復職当初よりも多めの皆さんにカミングアウト済み。

⑥業務範囲が増えた関係で健康状態とかは気にせずに仕事投げてくる人も増えた。




という感じです。


総括すると、2013年7月に私自身が思い描いた労働スタイルは貫けています。

私なりの方法で職場に貢献できていると言う自負もあり、こういう小さな成功体験は精神安定上はとても有益だと思っています。



他方、業務負荷は増えてきており、それを上手く捌き切れていないのが現状。

もちろん復職と言うのは業務負荷増加とか切れない関係にあるので当然ですが、健康状態が十分に回復しているとは言えません。


本来ならば部下を持ったり、研究開発部門以外に異動したり、海外出張・海外勤務も経験する年齢&職歴なのですが、今のところ目処が立たない段階です。



健康状態については時間もかかるし環境にも依存するので細かくほじくり返すのは今は止めておきましょう。


問題は、自分のイメージした働き方が出来ているにも関わらず、その働き方は業務負荷増加には上手く対応しきれていない、という厳しい現実です。

まずは健康第一なので、今は業務量を減らす方向で動いています。

しかし、いずれまた同じ問題に直面することは目に見えています。

すなわち、

(1)サポーティング・プレイヤー

(2)トリックスター

(3)アナライザー

の3つのスタイルだけでは「仕事を減らす工夫」には繋がりません。

どのスタイルも

「スピードを上げるときのアクセルの踏み方」

「カーブを曲がる際のハンドル操作」

を指し示すものであって

「スピードの維持の仕方」

「ブレーキの踏み方」

を示すものではありません。

2013年7月当時の時間短縮勤務の頃にはそれでよかったのでしょうが、今は状況が異なります。


如何にして不要な仕事を減らすのか。

言葉で言うのは簡単ですが、今私の「働き方」に求められていることは実は「働かない方法」であったりします。



ついでに言えば、「働かない方法」を理念ではなく具体化していくと、必ず「業務効率化」の話と結びついていきます。

つまり私の復職過程は私の職場全体の在り方と重なる部分が必ず出て来ます。

今の時点でこれらすべてを私一人で背負うことは出来ないしやるべきでもないとも思いますが、いずれ避けられないことだと考えています。

病気を抱えた人員のいる職場をどう動かしていくのか。

大きな課題であると共に、実にありふれた日常的な課題であるとも思っています。