「政党」(その1) | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

「政党」(その1)

 「永田町を根城にする権力獲得のための組織。単なる『有志の集まり』で、山賊、海賊と大差なし?」
 (「悪魔の辞典」)
 日本の政党のルーツは、1881年板垣退助が結成した自由党と翌年大隈重信が結成した立憲改進党です。
 戦後は混乱期を除けば、40年近くにわたって、自民党と社会党にプラス、公明、民社、共産などの中小政党によって構成される形で固定化されていました。
 それが、90年代に入るやガラリと様相を変え、次々に新党が生まれては分裂と合併を繰り返す、政党流動化の時代となりました。
 その後、自民党、民主党の2大政党時代となり、現在再び政党流動化と動きが激しくなっています。
 政党とは元来、民意を集約し、体系的な政策を実現しようとする政治家が組織だって行動するための装置だと思います。
 ところが、面白いことに政党とは日本国憲法に明確に規定がない最大の権力集団なのです。
 政党とは何かを規定する政党法もなく、法律で政党の要件に触れているのは、政治資金規正法と政党助成法ぐらいだと言われます。
 政権は政党にとって、あくまでもその政党のメンバーが共有する理念・政策を実現するための手段に過ぎないはずなのに、自民党は結党当初から、政権維持そのものが目的だったといっても過言ではありません。
 それ故に、“デパート政党”として、曲がりなりにも一体感を保ってきたのです。
 小売業の世界で、デパートが凋落して行くのと期を同じくして、自民党も残念ながら政治の世界で凋落してしまいつつあります。