やっとやっと観れました。
ふじもとあつし氏監督の
摂食障害ドキュメンタリー映画
30年も前だけど
当事者の私としては、覚悟が必要で、
ついついこんな遅くになってしまいました～
観たらフラッシュバックして
あの頃の救いの無い苦しい思いが
蘇ってくるのか・・・と思っていましたが・・・
結果は全く想定外。
摂食障害当事者の女の子たちの体験は、
まさに百人百様で、自分と同じ人など一人もいません。
むしろ、当事者であった、私とて、知らなかったこと
理解できない思い純粋に驚きました。
こんな世界があるのか？
何故、ここまで彼女たちは
一つの思い【痩せたい】に縛られるのか・・・
自分の記憶を手繰っても
その答えは、簡単には見出せませんでした。
ただ、その根底に流れる、彼女たちの苦しみは
やはり胸に迫ります。
何よりも、心に残ったのは、
彼女たちの、笑顔、笑顔、笑顔・・・。
あの摂食障害の地獄ような苦しみを、慟哭を、
「笑顔で語ろう」とする、彼女たちの他者への
やさしさに、堪らない切なさを感じました。
また、正直、映画を観るまでは
当事者でもない、男性の、ふじもと氏が
摂食障害をどのように表現するのか
懐疑的でした。
しかし、当事者ではないからこそ
適切な距離を置き、
しかも、無条件の寛容さで受けとめ
当事者の思いを、そのままに伝えようとしている、
氏の優しさを感じました。
ふじもと氏の波乱万丈の人生経験なくして
撮れなかった映画だと感じました。
最後に・・・
この映画のすばらしさは、映像の完成度だけではなく
映画をつくることで、当事者同士を繋げてたことも
大きいと感じます。
映画に登場した女の子たちが
ふじもと氏を核に心を結び合い
支えあっています。
この映画を広げて行くことで
自身の人生も拓いていこうと歩み始めています。
摂食障害の絶望を見せつけながら、
その根底には、地獄から立ち上がろうとする
女性たちの力強さが描かれている・・・
と私は感じています。
上映情報はこちらから↓
https://glutenfreeter.wixsite.com/fujimoto-a/dieater
オンライン上映もあるので、人と会いたくない人は
ぜひこっそりご覧下さい。