十月を超える
しゅくりです。
劇団名の“OCT/PASS”は「十月劇場(October)」を「超える(PASS)」で前身の十月劇場を超える、という意味で、決して「タコ」とは関係ないのだ、ということをずいぶん前に教わった。
私は高校生の時に十月劇場の芝居を観て、すんごく好きになり、大ファンだった。
裕人さんに「OCT/PASSは十月劇場を超えられないと思います」とわりと真面目に言ったことがある。そしたら「そんなことはない」と諌められた。あれは宇宙大作戦の頃だったかなあ。その頃、私はもろに自分は“OCT/PASS”の人間だと思っていたから、これは裕人さんの私たち今の劇団員への優しさ故の発言なのだと思っていた。一枝さんに「裕人さんは優しいですよね」と言ったら、「いや、優しさじゃなく、ほんとにそう思ってるんだと思う」と言われた気がする。
実は今でも超えられないと思ってるし、それで良いんじゃないかとも個人的には思っている。(こんなことを書くとまた誰かに文句を言われそうだけど)
何を言いたいかと言うと、こないだ家に来た薫子さんが「ニュートンが亡くなったのって10月なんだよね」と言っていて、さらに「OCT/PASSは、俺の死をも超えていけ、ってことかなあって思ってさ」と。すごいことを言うなあこの人(薫子さん)はと思い、妙にしっくり感じたのです。劇団をつくった当時の先輩達は勿論、最初に述べたような意味でこの劇団名を付けたのだと思うのです。でも、後から入った私は十月劇場を超えたいとはあんまり考えてこなかった。よく比較されたけど、あまり重要とは思ってこなかった。敵わなくて当然、あんなにすごい劇団だったんだからって思ってた。
ああ、でもこないだの「翔人綺想」では違ったかなあ。やるからには前作の二つを超えようって次郎さんに言われ、そうか、って、超えなきゃダメかって思ってたかなあ。
劇団名の意味、私には今回、薫子さんが言ってた方がピンと来たのです。
「いつまで追悼公演やってるの?」というお客さんからの言葉にもちょっと関係するような気がします。
写真は居眠りをする鳥男。台詞を忘れたように見せ、お客さんを笑わせる演出。この白鳥は、あれですよ、去年「演劇に愛をこめて」で横山君の股間にいたやつですよ。リメイク。しっかし、横山君はこういうのが似合う!!
ブルートレイン
しゅくりです。支払いのため10-BOXへ行ったら横山君に会いました。久しぶり。バラシ以来だろうか。息子と車の中で横山君の話をしていたので、ちょっとびっくり。噂をすれば…ってやつですね。
写真は「翔人綺想」の夫婦のシーンより。立ってお茶を注いだのは初めての経験でした。この立って注ぐというのは一枝さんからもらったアイディア。自分では思いもよらなかったことだったけど、やってみたらこのシーンの心境にピッタリで(夫に対してイライラしているシーンなのですが)、動作によって怒りの感情が助長され、やりやすくなって、すごいと思った。
初日に観に来てくれた喪歌魔多利さんから、黒子に脚立を出してもらってそれに上って注ぐくらいでもいいんじゃないのと言われ衝撃的だった(実際にはできなかったけど)。
ブルートレインは、私にとっての劇団だと、終わってからかなあ、思った。家族を置いて、しがみついて、あのお父さんは私自身でもある。家で耐える母親を演じながらも、私もブルートレインに乗っかって行ったのだろう。今は一応、無事に家庭に戻ってますが…ね。
最大公約数
宿利です。公演の後処理が終わりつつある。自分が急に「できる女」になったように錯覚し、爽快な気分です。
写真は「翔人綺想」の中の私の好きなシーンの一つ。りんご売りのシーン。ライヒの持つりんごは彼女が作ったもの。光るりんご。行燈みたいでとってもきれいだった。片倉も小道具の魔術師だが、ライヒも小道具の魔術師だ。
年頭ミーティングが2月10日に予定されている。それに備えていろいろなことを考えている。基本マイナス思考の人間なので、頭の中では「解散」とか「先細り」とかとにかく暗い言語がぐるぐる回ってめまいを起こしかけている。天気のせいもあるかなあ。
昨年もおととしも、復帰してからはいつも「最大公約数」を心がけてやってきた。全員で、が大事な気がしてた。でも違ったのかな。ミーティングに備えて皆が書いてくれたレポートを読み、振り返り、そしてこれから。父親から昔よく言われたのは「10年先を見据えろ」だった。10年先を見据えて自分の今を決めるよう。そんなに先のこと考えられるか!と内心ではよく反発してたっけ。
どうするのが良いのか。まあ、私だけで決めることでないことだけは確かだ。
ムードブローカー!?
宿利です!仙台は雪が降っています。
一昨日は、薫子さんが愛息よし君を連れて東京から泊まりに来てくれました。一緒に酒飲んで語ること朝の4時まで!!さすがに我らも若くなく、昨日は二日酔いでそれはそれは大変でした。一日中寝ていられた若い頃が恋しいわ…
薫子さんは劇団のことを心配して来てくれたわけですが、おかげでいろいろ話せました。私が自分のことを話していて、「私は本来はムードメーカー的な存在だと思うんですよ!」って言ったら、薫子さんもうちの旦那も大笑いして、「ムードブローカーの間違いじゃないの!?」(これは旦那の発言)だって。ひどい。そうですかね、ムードブローカーって初めて聞いたけどムードメーカーの逆ですよね。そんなにひどいすかね私。ふん。
今回もまた薫子さんから前向きなエネルギーをもらった。
写 真はゴキブリを追いかけている二人。健治さんはハセノの顔がツボだと言うが、私はライヒの顔がツボだ。
カ・イ・カ・ン!
あけましておめでとうございます!

