オープンカフェが好きだ。

多少暑くても
日向であろうとも
強い陽射しがあろうとも
あえてそんな席に座ったり

風が心地よく吹く
シチュエーションも含め

室内の席よりも
オープンカフェの席に座る方が
好きだ。

先日そんな某行きつけの
オープンカフェにいると

隣のテーブルに
恰幅のいい40歳ぐらいの
アフリカの男性と
日本人女性が座った。

アフリカ人男性は
どうやら日本でかなり
手広くビジネスをされている様で
日本語も達者。

一緒にいる女性は
どうやらその日本でのビジネスを
サポートしている方らしい。

今日はそんな中
日本での保険の手続きの為
このオープンカフェで
保険の担当者とアポがある様だ。

するとそこに
あぁこの人が
その保険の担当者なんだろうなという
こちらも40歳ぐらいの
グレーのスーツ姿の
痩せた日本人男性が現れた。

「久しぶり!元気ですか⁉︎」

みたいな黒人男性の挨拶で
長年このスーツ男性が保険の担当を
務めているのがわかる。

多分何年かに一度サインをすれば
潤滑に手続きは進行する仲なのだろう。

すると
そのアフリカ人男性が
「君にプレゼントがある!」
とサッカーボールぐらいが入る
紙袋を取り出した。

多分母国から持って来た
お土産に違いない。

「開けてみて」

隣にたまたま座った僕も
中味が気にならない訳がない。

日本人男性は
「ありがとうございます!」
と笑顔で紙袋から中味を取り出すと

完全にそのアフリカ人男性の故郷の
民族楽器の太鼓である。

日本人男性は
「え…いいんですか」

あぁこういうパターンあるよなぁ。

このアフリカ人男性は
この太鼓を地元で買い
最高のおもてなしと思い
長旅を飛行機でハンドキャリーして
お土産として運びプレゼントする。

しかし一方貰った方は
この引き伸ばされた何かの革を
縄状の紐で鮮やかに縛り上げて
見るからに民族楽器の太鼓以外には
考えられないお土産を貰い

果たして家のどこに置こう
いやこの太鼓どう扱うべきか
と「嬉しいッスねー」と言う
自分の口から出る言葉とは裏腹の
数分後の未来の現実を
考えたりするもんである。

僕は隣のテーブルの
見知らぬ日本人男性保険営業マンに
勝手ながら少なからず同情した。

隣の日本人保険営業マンは
「いいんですか」
と笑顔で太鼓を持ち眺めている。

アフリカ人男性は
その嬉しそうなリアクションに
満更でもない表情だ。

コーディネーターらしき
女性も「よかったわね!」など
無責任な言葉を掛けている。

日本人男性が
「本当にいいんですか!」

アフリカ人男性が
「もちろん!」

何だこのマヌケなやりとり

と思った瞬間!

我が目を疑った。

この日本人男性が
完璧なまでに
この太鼓を叩きだした!笑

えーーー!

そうなの⁉︎

そっち⁈

オープンカフェに

ああこの太鼓は
こう奏でられる為に生まれて来たんだ
とど素人でもわかる様に
そのスーツ姿の日本人保険営業マンが
鮮やかに叩く音がこだまする。

んー…心地いい
言うてる場合か!

何だこのコミュニケーション。

欲しかったんだ。
この太鼓ガチで。

なんかスゲーな。

たまたまいたオープンカフェで
スゲーもの観たし聴いたな。

そんな話。笑

おちまさと

だけど
よく考えると貰ってすぐ
オープンカフェでよく叩いたよな。笑

マジでやばいプレゼント
だったんだろうな。

今日もあの日本人保険営業マンは
代々木公園とか持ってって
叩いたりしてんのかな。

職業・外資系保険営業マン
趣味・アフリカの太鼓

アメブロやってないかな。笑

ディナーショーを
やった方がいいね。

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☆写真と本文は一切関係ありません。