今朝の朝日新聞一面に「医師1.8万人不足」という見出しが躍っている。興味深く記事を読んでみた。大筋この様なことが書いてある。

 「地域、診療科に偏りがあるが、全国の病院に勤務する医師数は約1万8千人不足している」

 平成22年3月の茨城県企画部統計課資料によると人口10万人あたりの古河市一般病院数は県平均5.82と比較して4.85と少なく、一方で一般診療所数は県平均57.69に対し58.87と多くなっている。

 古河市は県平均と比べて開業医が多く、病院は少ないほうと言える。又、別の資料を拝見すると2004年度茨城県の10万人あたりの医師数は150人で47都道府県で46位となっており、岩手県の179.2人、青森県の174.4人よりも少ない。

 茨城県の県南地区は医師数が全国平均を大きく上回っている(ちなみに水戸市内では10万人あたり219.9人)のに対し、県北地域は大きく下回る地域格差がある。

 古河市の10万人に対する医師数は112.32人で、全国で下から2番目の県の平均161.87を大きく下回っている事からどれだけ医師が少ないかお分かりいただけるであろう。

 つい十数年前までは医師過剰が懸念され、医学部入学定員が削減されていたが、当古河市に於いては医師の充実が喫緊の課題である事は火を見るより明らかである。

 古河日赤病院移転の際に古河市は4億円の補助金を出している。議会でも大いに議論され「産婦人科と小児科を設置して欲しい」との意見をつけたのではあるが、まだ実現には至っていない。

 橋本知事が古河市に県立の中高一貫校を作る事を決定した。私は古河市の頭脳の流出を懸念して中高一貫校を誘致すべきと考えていたが、知事のほうが何枚も上手で、現役で医学部進学を実現できるコースも考慮されているのだから頼もしい事この上ない。

 中高一貫校の設置に対しては様々な議論を頂いた。9月の定例会に総和高校存続の陳情も頂いたが、共産党の2名を除き、28名の議員の反対多数でこの陳情は否決された事をここに謹んでご報告させていただく。

 この中高一貫校はこの地域の今後における医師の確保だけでなく、市民県民の福祉向上に大いに寄与するものであり、千載一遇のこの時を逃がしては実現しうる事は無いものと思っている。

 この構想は私の選挙公約でもあり、私に信任投票してくれた古河市民約千五百名の願いでもあることをここに記し筆をおくこととする。