『タモリカップクルージング』(西宮→松山 その1) | なんちゃってオーシャンセーラーのブログ

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オーシャンセーリングに憧れて。。。
今は、実現に向けてヨットの整備と身の丈より少しだけ背伸びをした活動をしています。

『タモリカップクルージング』(串本→西宮編)http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11712246701.html からの続き。。。


長い長い『タモリカップクルージング』の『福岡編』のスタートです。

『っていつの話やねん!!』とは突っ込まずに『瀬戸内海クルージング』をご堪能ください。。。o(^▽^)o



『馬鹿は死んでも治らない。』

9月4日に大阪湾で台風17号崩れの温帯低気圧の暴風雨に遭遇して、その日は『もう福岡行くのやめようかな~。。。』なんて考えていたのは誰だろう。。。


一晩ぐっすり寝て、5日には福岡行きの準備を始めていた僕。。。(・・。)ゞ


福岡行は横浜に行く前に一応検討していたので海図はすでに載せるだけの状態で準備してあったけど、費用的時間的航海計画的に半分あきらめていました。。。


横浜からの帰りにノンストップで豊後水道を通って福岡まで行って艇を置いて一度新幹線で帰って来ようかという話もあったんだけど、黒潮が足摺岬・室戸岬・潮岬にあまりにも近くて却下となっていて、瀬戸内海の通過も費用・時間・艇の喫水・艇のスピード・台風の影響などで半分あきらめていた時に、僕の雇主から『横浜と福岡はセットやろ、行って来い。』というお達しがあり、時間を取れることになりました。雇主に感謝!!!


準備と言っても、横浜へ行くのに使った海図を下し、福岡までの海図を積み込み、食料と水と燃料を積み込むだけの簡単なもの。


僕が横浜から帰ってくる間の陸にかかっていた雲(前線)の大雨のおかげ?で5日6日に予定していたお仕事が物の段取りができていないということでなくなってしまったので時間ができた。。。


5日はハーバーのお隣さんが自分たちで初めての上架中ということで『来れるなら来てー!!』ということなので、仕事もなくなったので、とても恩着せがましく行ってあげることに。これで明日車から燃料を運んでくれる人員が確保できました。にひひ上架のお手伝いに行った帰りに串本で買った予備の燃料を40Lだけタンクへ移し変えて補給して、空のポリタン4本を車に乗せて帰ります。。。


6日は普通にいつものお仕事。。。


7日の朝、上架中の艇の反対隣のお隣さん『カナカナさん』からメール。。。『福岡に行きますか?9・10の二日間だけ休みを取りました。10日中に帰らないといけないけど、その期間で乗船可能でしょうか?』とのメールが!!しまった!!忘れてました!!!(@_@)


西宮から福岡まで行くには途中3箇所の難所があります。


まず初めに『明石海峡』。

それほど危険ではなく潮に合わせないと、ただ前に進まないだけの難所。


2番目は『来島海峡』もしくは宮ノ窪瀬戸の『船折瀬戸』。

『来島海峡』は遠回りな上に本船が多く夜はしんどいし、世界で唯一上げ潮と下げ潮で航路の左右が入れ替わるなどナビゲーションも一人では面倒な場所。通過には来島マーチスに連絡しなければならなかったり、4ノット以上キープしなければならなかったり(大島側の東水道はこの限りではないが。。)一人では大変、しかも経験もない。

『船折瀬戸』にはその名の通り『船折岩』なんてものがある恐ろしい場所。マックス9ノットで流れるとか。。。とは言っても潮止まりの時間に水路のど真ん中を航行すれば大丈夫。潮待ちにも『伯方港』や『有津港』もある。経験もあるので大丈夫。


3番目はみなさんご存じ『関門海峡』。もっとも狭い部分を『早鞆の瀬戸』と言ってマックス8ノットで流れるとか。。。ここも4ノットキープしないといけないけど、航路標識が最も整備されているので潮流さえ気を付ければ経験もあるので大丈夫。


という3箇所の一番初めの難所である明石海峡をとりあえず8日の朝、6時28分転流、9時26分マックス5.3ノットに乗って出港したかったけど、カナカナさんは月曜日がお休みの人。日曜日に乗るのは不可能。。。『家島に行こうとしたけど行けなかった。』ということを聞いていたので、『福岡に行くかもしれないけど行くなら乗っていく?』とだけお誘いしていたのをすっかり忘れていました。。。


僕も前オーナーや色々な人に乗せてもらって経験を積んだ身。なので素人の『なんちゃって』レベルなのですが、『ペイフォワード』の精神で希望者にはできる限り希望に添えるように調整して体験してもらおうと思っています。色々諸条件はありますが。。。


ということで、明石海峡の転流の18時50分、21時1分の追い潮マックス5ノット、転流0時38分に合わせて出港することにして、カナカナさんにはなるべく早く来るようにだけ言っておく。カナカナさんの希望は『走っりっぱなしで乗ってみたい。』ということだったので、その通りに。。。とはいっても、明石海峡に合わせたところでよほど運(潮)がよくない限り『船折瀬戸』をそのまま通過することはできないだろ

う。。。遅い艇速に強弱のある潮流、120マイル先の正確な到着時間なんて計算で出すなんてまず無理。。。


7日の夕方、海図を積み込んで、下架してセーリング練習をして帰ってきたお隣さんに燃料を運んでもらって、8日の夕方に食糧の買い出し&積み込み。


買い忘れの物を買って帰ってくるとカナカナさんが来ていたので、


8日20:30出港!


カナカナさんにはオンデッキではハーネスを常時着用、常に船体と自分を繋いで落水だけはしないようにとお願いしておきます。昼夜関係なく、波があろうがなかろうが、風があろうがなかろうが、出入港の段取り中以外常にです。


これが意外と徹底できないんですよね。特に他艇のオーナーやベテランからはインショアや昼間、波のないときなどは面倒がられます。。。そういう人は二度と乗せないか、最寄りの港で降りてもらいますけどね。。。


いつものように、西宮港大橋に当たりかけながら、西宮港大橋に引っかかりながら、六甲アイランドの南側の水路を通り抜け、ポートアイランドと神戸空港の間の水路を進んで、
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神戸スカイブリッジ(空港大橋)に当たりかけながら、
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神戸スカイブリッジ(空港大橋)に引っかかりながら進んでいくと、


レインボーにライトアップされた明石海峡大橋が見えました。なのでちょうど22時。


パートナーとのLINEのやり取りは、


22:32 『風真後ろ微風。セール揚がらん。』と僕。

22:33 『モーターボートに変身しました。』と僕。

22:35 『燃料消費中ね。』とパートナー。


明石海峡大橋は時報として毎正時にレインボー、毎30分にその月の誕生石カラーに5分間ライトアップの色が変わります。


20時半に出港して神戸スカイブリッジ(空港大橋)をくぐったのでちょうど22時、それから須磨沖でまたレインボーのライトアップが確認できたので23時。
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我がパートナーが買った新しいカメラは広角だけじゃなく夜も綺麗に撮れます。これだったら撮っていて楽しいですね。さすがに揺れているヨットの上なので何枚も撮ってみて一番いいのを保存しアップしているんですけどね。。。


今、一番欲しいデジカメは『Nikon 1 AW1』。

10月9日にパートナーと梅田で映画デート。『風立ちぬ』を見に行くついでにヨドバシカメラでリサーチ。

妥協案としてオリンパスの『TG-2』。これはパートナーの非防水デジカメと比べると広角が弱く、望遠は無いに等しい。。。まあ、非防水はニョキニョキ~ってレンズが飛び出してくるんだから仕方ないか。。。

カメラとしてもっと良さそうなのは防滴だけどペンタックスの『K-50』。でも、デカすぎるんだよね。コクピットのシートバックに入れておいて気楽に使えるサイズがいいよね。

ということで、我がパートナーが持っているデジカメと同等性能(同等以上)で防水となると『Nikon 1 AW1』しかないんだよね。。。誰かプレゼントして~!!プレゼント


と、話が脱線してしまった。。。(・・。)ゞ


明石海峡大橋に当たりかけながら、明石海峡大橋に引っかかりながら、23時半、明石海峡大橋のサファイヤのライトアップ(白と青)を見ながら明石海峡を通過です。。。
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明石海峡大橋を過ぎると北風が少し出てきました。天気予報通りです。。。

明石海峡航路を過ぎたあたりでメインアップ。。。


とりあえず鹿ノ瀬の北側を通ります。。。普通なら鹿ノ瀬の北側を通るとそのまま小豆島の北側を通って行くと思われるけど、僕の場合は小豆島の南側までレーダーに任せて目を閉じて休憩できるように本船航路を外すためです。


一人なら、小豆島→北木島→伯方島→松山→姫島→新門司→福岡の計画だったのですが、カナカナさんの希望の『走っりっぱなしで乗ってみたい。』を叶えるためには、まずは播磨灘でできる限り体を休めておかなければなりません。。。


直島諸島や塩飽諸島の北側を通過するのはナビゲーションが大変。でも楽しそうなので行ってみたいな。。。

ナビゲーションが楽なのは往路は備讃瀬戸東航路を抜け水島航路を横切り、備讃瀬戸航路を抜けていくコース。

なぜ楽というと航路標識を確認しながら航行でき、航路標識の内側なら座礁の心配がないから。直島諸島や塩飽諸島を夜間通過するのは危険だと思う。。。とにかく航路の右端を通って抜けていく計画。


瀬戸大橋を通過した直後の備讃瀬戸東航路と水島航路と、備讃瀬戸北航路と備讃瀬戸南航路の合流点だけはカナカナさんの技量がわからないので一人でも安全に通過できる昼間に通過できるようにしました。そういう意味では、西宮を夜出港したのは正解だったかも。朝一に出港したら暗くなるかならないかっていう一番神経を使う時間になってたかもですね。。。


しかし、9月に入ると播磨灘北部は定置網が多く仕掛けられ始めます。。。


明石海峡を通過し、まずカンタマ瀬の南側の浮標の南側を通過、高蔵瀬の北側の浮標の北側を通過、定置網の浮標を探しても、どこにもない?まだ定置網が設置されていないようです。。。


鹿ノ瀬の浮標を見ながら、何事もなく鹿ノ瀬の『西方灯浮標』までたどり着いてしまいました。。。

ここから小豆島まで少しだけ休憩できます。レーダーとキッチンタイマーに任せて15分間の繰り返しの目を閉じた休憩の始まりです。カナカナさんはすでにキャビンでお休み。。。


数度目を閉じて休憩している間に風が15ノット程度まで上がってきたけど、前方視界確保のためにジブは揚げません。どうせ数時間後に降ろさないといけないし、プラス1ノットを稼がなくても8ノットオーバーで走っているし、ずぼらな僕は楽を選びます。。。エンジンは1500回転程度まで回転を落とします。。。


明るくなって小豆島の全容が見えてきました。小豆島といえばヨットマンにとって一番有名なのは北側の琴塚にある『岡崎造船』ですかね?北側には他にも北浦港(小海)に大阪城の石垣を築くための採石場跡があり、立派な桟橋もあって係留もできます。


北東の福田湾には『シータイガー・アイランドイン』もありますね。残念ながら我が艇は喫水が深すぎて寄港できませんが。。。


今回は小豆島の南側を通過します。


写真の左のほうにある光は小豆島の南東の『大角鼻灯台』。
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『大角鼻』という半島を回り込むと、映画『二十四の瞳』で有名な坂手湾。ここには『二十四の瞳』の映画村もあって、係留できる場所もあるとか。。。ここで小豆島のブランケットになり風がなくなりました。
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坂手湾の次にあるのは内海湾。ここにはオリーブ公園もありますね。この内海湾に草壁港があり、フェリーの発着場に係留できます。『さんばし食堂』って聞いたことありませんか?
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内海湾を横目に進み小豆島の最南端『地蔵埼』を過ぎるといよいよ備讃瀬戸東航路です。
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まあ、厳密には航路に沿って航行し、ゆとりのない場所だけ航路に入るというほうが正しいでしょうか?


備讃瀬戸東航路に沿って進むと池田湾が見渡せます。池田湾の東の端には『小豆島ふるさと村』があり、係留もできます。ここに係留して小豆島のそうめんを食べるのもいいですね。西の端には東土庄港があって旧フェリー乗り場に係留できていたのですが、残念ながらフェリーが復活し、係留することができなくなりました。。。フェリーの運行時間外なら係留できるという噂もありますが。。。ここからは『エンジェルロード』や世界一狭い海峡の『土渕海峡』にも徒歩や自転車で行けて楽しかったのですが。。。
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池田湾沖の備讃瀬戸東航路に沿って進みながら正面を見ると豊島が見えます。元来、海水浴場などがある綺麗な島だそうですが、昔、産業廃棄物の不法投棄事件で有名になってしまいましたね(僕はこのことでこの島を知っていました)。廃棄物の処理は進んで、最近は『瀬戸内国際芸術祭』の会場としてメディアに取り上げられることが多くなってきましたね。残念ながら我が艇の船足では週末クルージング外の距離なので情報があまりございません。。。
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備讃瀬戸東航路に沿って小豆島を過ぎると、左手には四国・高松が見えます。高松港に面して建っているシンボルタワーが確認できました。

写真右側の島は『男木島』、その左側は『女木島』。『女木島』は桃太郎の鬼退治で有名な『鬼ヶ島』ですね。
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一番左の島は『大島』、その右の一番小さな島は『矢竹島』。


『オリーブライン』が目の前を横切って行きました。『オリーブライン』は高松から小豆島の土庄港を結んでいるフェリーですが、ただの航路ではなく『国道436号線』の一部なんですね!

高松から土庄港は『オリーブライン』、土庄港から福田港までは陸上の道路、福田港から姫路まではまたフェリー『小豆島急行フェリー』が『国道436号線』らしいです。このような海上国道は他にもあるそうですよ。
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『タモリカップクルージング』(西宮→松山 その2)http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11727672623.html へ続く。。。