欧米社会では、会社が退職金を出さないので
特に同じ会社に長く勤めてもメリットが少ない。
退職金をあてにするより、
今、いくら稼ぐかが大事。
オーストラリアは特に、年金制度が充実していて
一人の場合 20万円
夫婦の場合 一人につき 16万円
(2023年65歳以上)もらえる。
オーストラリアの医療費は
公立病院は無料
国が年金、医療費を賄ってくれるので
会社や社会、地域に縛られない、
個人主義>集団主義
将来を心配して貯金するより
今の人生を楽しむ、というライフスタイル。
と、書いてみると
『オーストラリアすっごく良くない?』
となるが、
本当にそうなのか?
オーストラリアでは、
美容師は、すぐに変わるし、
歯医者は、いなくなるし、
医者は、足りない。
レストランも、数年でシェフが変われば味が変わる。
パン屋のビジネスが数年ごとに変わり、
パンの味が変わる。
サーファーの電気屋は、
波が良ければ、修理にこない
公共事業でさえも、途中で施工業者が潰れて
働いてた人が給料をもらえなかったり
建築が半分で止まったりすることもある
私の勤めているサロンでは、
だいたい
美容師は、年間3人は辞めるし、
見習い美容師は、年間4人は辞める。
全ての事業でマニュアル化、
見習い期間の短縮化とコストカットが行われる。
つまり、
未熟な労働者が多い。
美容師のレベルが低い、
ならまだしも
レストランで食中毒になったが対応なし、
大工が家を建てている途中でいなくなったとか
歯医者が下手で舌切ったとか
医者が手術を間違えた、
とか、よく聞く
きっと氷山の一角
だから、
本当に良い業者を選ぶことに苦労する
私の住んでいる地域は、
田舎だけれど、10万人都市だというのに、
レントゲンを撮るのに1週間。
医者が足りなくて、病気で調子悪いのに
何ヶ月も待つとか
シドニーまで検査や診療に行くとか、
飛行機乗らなきゃいけない、
ホテル泊まらなきゃいけない、
家族の宿泊費、
もしくは、付添人を雇うとか。
でも誰でもいいからと、
予約が少ない、見習いもしくはヤブの医者に
診てもらいたいですか?
医者を選べば、数百万円の手術費
(アメリカよりはいいと思うけど)
もう、調子悪いのを気づかないフリしたい
日本だったら
同じセールスマンから
何度も車を買ったり、
ご近所から評判の大工さんとか、
電気修理はあのお店だったり
レストランは味も値段も変わらない行きつけのお店とか
医者は子供の頃からあの先生
というような
双方が同じ地域に長い事住んでいるから
何十年も(時には世代をまたいで)お付き合いがあったりする。
病院も、医療保険のおかげで
診察も、薬代もほとんどが安く済む。
中都市であれば、
わざわざ飛行機で大都市に診察に行かなくても良い。
医療もそうだけれど、
底辺から平均までのレベルが高いと思う。
日本の治安が世界一なのは
同じ場所に住んでいるからという事もある。
働く方は、大変だが
サービスを受ける方は素晴らしい。
(全ての移住者がそう感じているはず)
将来、終身雇用制度の廃止となると、
レベルの高いサービスを受けるには
それなりの対価を払わなくてはいけない時代となる。