ドラグシステムの仕組み | oceanfreaksのブログ

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岡山市にあるスロージギング専用リールのメーカーです、ジャパンクオリティを目指して頑張っております。

ユーザーさんに聞かれたので説明させて戴きます!

質問:captchaシリーズのドラグレバーはワンノッチ何グラムですか?!

回答:プリセット初期設定のパターンが沢山あるので、それによってワンノッチのドラグ値が変わります!特定出来ません!

 

レバードラグの構造から説明しないと納得しないと思います。

理屈が分かれば無闇に限界を越える様なドラグの入れ方を行わなくなると思います。

 

まずドラグ調整とテコの原理の関係から説明します。

ドラグ調整ダイアルの内部構造は下図のように、ドラグカムとドラグスライダーで構成されてます。

ドラグカムとドラグレバーは一体型です(同調)

ドラグレバーを時計回りに押し込むと、ドラグスライダーが相対的に反時計回りに回転します。

(上記は右ハンドルの場合で左ハンドルだと反対方向になります)

結果、スライダーの”車輪”がカムレールを沿って登り、リールスプールシャフトを押し上げます。

その押し上げる力がドラグディスクに伝わり、徐々にドラグ力が上昇します。

 

 

 

ドラグカムはテコの原理から言うと『支点』の役割です。

ドラグスライダーはカムの上での回転運動が『力点』に加わりドラグ力を加減します。

 

例えればプリセットダイアルはボルトで、ドラグスライダーはナットです。

スプールシャフトはEリングでダイアルに固定されてます。

『作用点』

ダイアルを時計回りに回すとシャフトも引っ張られて上がります

そのシャフトの上がる力がドラグディスクに伝わり、リールスプールを押さえる力に変わります。

 

ですので、ドラグダイアルを回す量で支点(カム)と作用点(Eリング部)の距離が変わるよね?(相対的にシャフトが短くなります)

 

そうすると力点ドラグレバー)に入力した力が同じでも

ダイアルの初期設定での捻り具合でスプールに伝わる力が変わると言う事ですよ!

簡単に言うとダイアル一回転の時と二回転の時のドラグレバーのワンノッチでの入力ドラグ値が違うんですよ!!!!!

 

車で例えるなら、エコモードでのアクセルワークとスポーツモードでのアクセルワークで違うでしょう?

 

ボクシングで例えるなら、ライト級とフライ級のパンチ力は違うでしょう?階級が違うと勿論パワーも変わりますよ。

 

プリセット値が緩い設定の場合は当然ドラグレバーのワンクリックは低めだし

プリセット値を強く設定した場合はもちろんワンクリックはよく効きます。

しかも構造上レバードラグリールのドラグカムの斜面は最初は急に登ります。

それからしばらく一定の角度で登って行き、マックスドラグ手前ぐらいから緩やかに登って停まります。

下図のようにドラグ値の変化は均等的に上がるわけではありません

フリーの位置AからBまで比較的にゆるやかに上がり、ドラグ値はさほど変わりません。

BからCまではよく使うエリアになります、均等に近いドラグ上昇値が出やすいゾーンです。

CからDはプリセットの初期設定にもよりますが、急にワンクリックのドラグ値が上がる非常にデリケートなゾーンです。

Dからマックスまでは変化が小さくなります。

多くのユーザーさんはCーDゾンで失敗してタカギレします。

 

プリセット限界まで設定した場合はCーDゾンで一気に軸方向に大きな圧がかかり

リールを壊すことになりますのでご注意ください。

ドラグシステムを十分に理解しジギングを楽しめましょう!