「こんな時に、パニックになってる人の行動をすごく悪く言って怒る人が嫌だ」と僕は怒りかけたのだけど、 怯えてパニックになってるひとを悪くいうだなんて、本人が怯えてパニックになってるからだ、と気付く。 僕は怯えてパニックに陥ってる人には怒りの言葉より優しい言葉をかけたいと思うんだ。

いじめっ子のやり口は知ってる。

 

繊細でビクビクしやすい人を見つけてわざと怖がらせたり殴ってみたりして、相手が怯えてパニックになるとみんなで笑う。みんなに笑われてパニックになる人を、さらに怯えさせるようなことをたくさんして、もっと笑う。わざと怒鳴ったり、仲間はずれにしたりする。

 

すると、「いじめられっ子」はいよいよ本当に混乱するものだから、ちょっとよくわからないことをたくさんしたりしちゃう。仲間に入れてもらいたくて卑屈に機嫌をとってみたり、強がって引きつり笑いをしてみたり、キレて暴れてみたり。そもそも、誰も自分を助けてくれてないと思い込まざるを得ないから、我が身は我が身で守るしかない、と、空気も読まず独りで頑張ってしまう。

 

すると、いじめっ子たちは大喜びだ。「あいつは卑屈でいやだ」「あいつはアブナイ奴だぞ」「あいつは自分勝手だ」なんてみんなで言って、たちまち悪者にしてしまう。で、みんなは悪者に立ち向かう正義の集団、みたいになって、大盛り上がりするんだ。

 

ほんっとにつらいんだ。いじめられるのって、ほんとうに、つらいんだよ。

でもじゃあ、いじめっ子たちがどうしてそんなことをやるのか?っていうと、意外にこれが、自分たちの退屈とか、不安を忘れようとするためだったりする。僕らは結構頑張らないと、そういう人間になってしまいがち。

 

日本では「いじめられる側にも原因がある」なんてわけのわからない理由でいじめられっ子が群れから引き剥がされることが多いよね。でも外国では、いじめているリーダーが群れから引き剥がされる。それで、カウンセリングの治療を受けさせられるんだってね。

 

いじめっ子のリーダーは誰かを陥れたり傷つけたりすることでしか自分を保てない。それには原因があるらしくて、よくよく調べると家庭環境に傷ついていたり、受験に精神的不安があったり、見た目や能力などで自分に大きなコンプレックスがある子だったりする。いじめっ子もまた、繊細でビクビクしやすい子なんだよね。

 

だから、ある日「あのいじめっ子、うざくね?」と誰かが言った日から、いじめっ子がいじめられっ子になることも結構ある。

 

リーダーがいなくなるといじめがなくなる、というのも研究結果が出てるんだってね。でも、リーダーが1人いるとみんな途端にいじめっ子集団になってしまう。不思議だなあ、と思ってしまう。

 

僕らはどうしようか?

共通の敵がいないと結束できない僕らじゃなければいいと思う。悪口以外でも盛り上がれる僕らでいたい。

 

人に迷惑をかける行動を取ってしまう人はいるかもしれない。でも、想像力をフルにフルに発揮すれば、その人にだって物語があるはずなんだ。

 

今でいうなら、例えばティッシュを多めに買う人も、ものすごい不安だからだろうし、それが、自分のためじゃなくて家族のためかもしれない。周りに頼れる人が誰もいないからかも知れない。相談する人もいないのかも知れない。怒鳴るんじゃなくて、バカにするんじゃなくて、「大丈夫だよ」って笑ってあげればいい。想像するんだ、物語を。そして、なるべく素敵な優しい物語を、想像するんだ。

 

病気ぐらいのことで、みんないじめっ子になっちゃダメだ。

 

そして、汚い言葉は使わないほうがいい。『カスタネット』という物語を僕は描いたことがあるのだけれど、悪い言葉は、本当に世界を悪くする。みんな、SNSなんかで誰かが誰かに対して語るひどい言葉を毎日のように目にして、実は心がギスギスしているんじゃないかな。僕は、そうだ。一日中、傷ついてる。

 

言葉は世界を蝕む力を本当に持ってる。どうかどうか気を付けたほうがいい。

 

でも安心もしてほしい。

言葉は世界を癒す力も、本当に持っているから。

おはようございます。

今日も今日とてあなたを愛してます。

 

今日は絶対にあなたとあなたの大切な人の1日は素敵になりますようにと、そう願っています。

 

何が起ころうとも空は綺麗だし風は気持ちいし、春だから花も芽吹き始めている。