カウントダウン2 | 珈琲にハチミツ

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プロレスの話などをつらつら綴るブログです。

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中村カントクの談によればこの時期ゼロワンの台所事情は相当厳しい状況に追い込まれていたという。

選手のギャラ、社員への給与未払い。さらに代表である橋本ですら保険の差し押さえ、クレジットカードの停止と…もはやゼロワンはまともな団体ではなくなっていた。

一旦話は戻るが、先の後楽園大会の2日後、中村カントクは記者団を前に社長室(!)で今後の団体の方針についてインタビューを受けていた。

しばらくするとドアの向こうが何やら騒がしい…またしても日中友好の使者が抗議にやってきたのだ。
追い返そうにもしつこく食い下がるので仕方なく話し合いのテーブルにつく中村カントクと日中友好友好の使者。

私たちは靖国神社で奉納試合をするだけ。政治的背景とプロレスを一緒くたにしないでほしいと訴える中村であったが…

「43年前に奉納試合はしている。その2回目をやるだけ!なぜ敵意を出す?」

「あなた達は関係ないと言ってるけど我々は関係ある。ただのスポーツとは思わない!」

このようなやり取りがひたすら続く。話は平行線を辿る一方だが時折日中友好の使者が交戦的な姿勢をチラつかせる。が中村カントクは「素人に手は出せない」と全く挑発に乗らない構え。しかし彼のある一言でつい激昂してしまう!

「我々は中国の武術者。日本のプロレスは我々の目から見れば子どもの遊び…」
「何をコラ‼︎」机をバンと叩く中村、彼の怒号と同時にゼロワン若手が部屋に雪崩れ込むも「手は出すな!あっち行け!」

日中友好の使者
「もっと真剣にやれよ!怒ったら」

中村
「プロレスを分かってないくせに何言ってんだか!」

日中友好の使者
「今度リングで戦ってもいいよ」

中村
「何を素人集団!ちっちゃいの‼︎こんなチビが勝てる訳ねぇだろ‼︎」

冷静に進めていたはずの話合いから一転、ここへきて新たな火蓋が切られてしまった。相変わらず誌面には全く取り上げられない話題だが、ゼロワン対中国武術団の抗争勃発が秒読み段階に入る…!



だが橋本の気持ちは、古巣・新日本プロレスに向けられていた。


続く